2週間休載が続いた『【推しの子】』。
久しぶりの更新だ。
2024年10月24日発売「ヤングジャンプNo.47」で『【推しの子】』本編の最新163話「君」が掲載・更新されています。
前回感想記事はこちら。
また、150話を受けて重曹とアクアの関係性の変遷の整理や今後の展開の考察を少しだけした記事を作成しています。こちらも気になる方は是非。
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私は重曹推しです。
記事の内容やそれに含まれる感想もだいぶ重曹寄りになることはご容赦ください。
それについて、随分と前ですが、『【推しの子】』の今後の展開について割と本気で考察した記事を書いていますので、今後の展開まで予想したい方は以下の記事をチェックしてください。この記事で書いてある考察などを前提にこの記事のように各週の感想記事も作成しています。
※約3年ほど前の記事になります。
なので、以下に含まれる感想の内容にも『【推しの子】』の恋愛要素(特にアクかな)に焦点を当てた内容が多くなります。上記内容が苦手な人、宗派が合わない人はブラウザバックしていただければ幸いです。
最新15巻が2024年7月に発売しています。
表紙はあかねと重曹。
163話「君」感想と考察
アクアの存在
以前からこのブログでも言及している通り、”アクア”と言う人物には2つの精神性がある。今回はそれらをひっくるめて「君」と呼称される。つまりはゴローから引き継いだ大人な精神性。つまりは歪ながらも年相応に人生を歩みなおした子どもとしての精神性。当然、それら全てがアクアマリンという人物には違いない。
そんな彼が死ぬ間際に見る光景。
つまり、走馬灯が描かれる。
その世界は正しくIFストーリー。仮にさりなの手術が成功して存命し、「B小町」のオーディションに合格し、アイドルとして活躍したら。そんなIFは、ルビーをさりなと重ねた並行世界の物語であると言える。
Ⓒ 集英社 2024
赤坂アカ/横槍メンゴ『【推しの子】』163話 より
そして、その光景はアクアにとって幸せに違いないのだ。アクアもといゴローが思い描く「あの時こうだったら」という叶わなかった物語。それが描かれているのだから甘い夢以外の何者でもない。
アクアの人間性
結局、アクアは意識が薄れゆくその瞬間まで自分は「アクア」なのか「ゴロー」なのかという精神性に疑問を持つ。どこまで行っても、アクアは自分の選択に自身が持てないのである。「選択に自信が無いなら、死ぬな!」と叫んでアクアを叩き起こすようなツッコミを入れたいところであるがここは我慢する。そもそもアクアが一人で抱え込まなければ、他の解決策はあったと思う。
対話相手のツクヨミはアクアのことを肯定し、今まで描かれてきた様々な側面を全てひっくるめて「星野アクア」だったと言う(本名は「アクアマリン」では…?)。そして、ツクヨミはアクアに別れを告げて見送るのだ。
Ⓒ 集英社 2024
赤坂アカ/横槍メンゴ『【推しの子】』163話 より
アクア死亡エンドか
このまま行くとバッドエンドに見える。
ただし、私は逆張りヲタクであり、ハッピーエンド厨なので、少し今回のは話も踏まえて展開について考察をしたい。そこで今回考察するのは①アクアが死亡することによってルビーが闇落ちするジレンマ、②ツクヨミが『星野アクア』と呼称する理由の2つである。
1つが、やはり気になるルビーの今後である。仮にアクアが死亡したと仮定する。その場合、重曹やあかね、MEMを含め多くの関係者が衝撃を受け、悲しみに暮れるだろう。そんな中で闇落ち確定の前科持ちがルビーである。
ルビーはゴローの死体を見て闇落ちし、復讐のために手段を選ばずに人を間接的にそうさするような嘘を吐いた。それは正しくカミキの姿とそっくりである。そしてそのアイドルとしての姿がアクアが求めるアイドル像ではないことは確かだ。
となれば、前回感想記事でも指摘したが1つのジレンマが発生する。アクアはルビーを守るために自身を犠牲にした。しかし、アクアの死亡はルビーを闇落ちさせ、アクアが守りたかった本来のルビーの姿ではなくさせるのだ。
このジレンマに対して、アクアの死体が見つからなければ良いというコメントが前回感想記事についていたが、それには個人的に反論したい。ルビーとゴローは生活圏も異なれば、関われるような距離感に居なかったために、死体発見まで闇落ちしなかった。しかし、仮にもアクアとルビーは兄妹である。仮に死体が見つからずとも行方不明となっただけで闇落ち確定ではないだろうか?
つまり、アクアが生きて帰らねば、ルビーは闇落ちしてしまうのではないかということだ。逆にこの展開で闇落ちしないのならば、ゴローに対して闇落ちさせたこと、アクアとゴローを同一視していることが意味を為さなくなってしまう。
2つ目に、最新話でのツクヨミの台詞である。今回は上段で解説した通り、『君』という存在の精神性について語られた。『君』とは当然アクアでありゴローである。そんな彼女が言うのは「その全てが『君』で『星野アクア』だったよ」という言葉である。
Ⓒ 集英社 2024
赤坂アカ/横槍メンゴ『【推しの子】』163話 より
上記の台詞はアクアの生き様に対しての称賛である。ここで注目するのは『星野アクア』という呼称である。ツクヨミはそれ以前のアクアとの対話でゴローのことを『雨宮吾郎』と氏名フルネームで称する。そう考えると、生き様を評するのであれば『星野愛久愛海(アクアマリン)』が正しいと思う。
では、『星野アクア』という名称は何か。それはアクアの芸名である。アクアは役者や演者として活動する際に愛久愛海ではなく、アクアという名前を使っていた。ではアクアが芸能活動を始めた理由は何か。それはカミキへの復讐である。
そこで『星野アクア』という表記を敢えて、アクアの中の復讐のために演じてきた役者としての精神性の部分だけだと捉える。そうすると、ツクヨミが認める通り『星野アクア』としての役割は全うした。だから、今後は『星野アクア』ではなく、ただの『星野愛久愛海』として生きることを肯定する。
そんな表現とも捉えられないだろうか?
難しいかもしれない。
私としてもこじ付けに感じる。
それでも今回はこんな考察を置いておく。
今週の重曹ちゃん
出番なし!
次回更新は
次回更新は2024年10月31日(木)の予定である。