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【感想と考察】『正反対な君と僕』61話「よりどころ」【漫画】

 2024年9月16日に少年ジャンプ+|人気オリジナル連載が全話無料!の最強WEBマンガ誌 (shonenjumpplus.com)『正反対な君と僕』最新61話「よりどころが更新されたので感想と考察を書いていこうと思います。

 前話の感想記事はこちら。

isoisogingin.hatenablog.com

 因みに私の推しはタイラズマです。タイラズマ回はテンションが爆上がりしています。皆でタイラズマを全力ですこりたい。タイラズマだけをまとめた昔の記事などもあります。是非参照頂ければ。

isoisogingin.hatenablog.com

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 最新7巻が、2024年8月に発売しています。

 表紙は我らが最推しのタイラズマ。勿論、収録されている内容もタイラズマ要素が多い絶対買わなくてはならない最新巻だ。

61話「よりどころ」感想と考察

神回確定タイラズマ

 文化祭にて、谷、西さん、そして平の悩みが示された。そしてそれが59話で谷、60話で西さんが解決された。となれば、残る平にスポットが当たる回がそろそろ来ることも当然の予想である。

 タイラズマに関しては東が平への恋愛感情を自覚し、ただ平に告白しても成功しないことが察せてしまった。その結果として、東は「平が東のことを恋愛的に好きになるまで待つ」作戦を取っている状態である。

 そんな読者視点ではじれったい状態に対して、平も一つの結論に至る。それは、「東が自分を好きになる訳が無い」「それを勘違いする自分がキモい」という自身を卑下した答えだ。

Ⓒ 集英社 2024

阿賀沢紅茶『正反対な君と僕』61話 より

 それもそのはず。東は平に対してアプローチをかけた後、すぐにそれを辞めた。だから、平の思考回路も必ずしも間違っているとは言えない。平はいつも自己肯定感が低い。それ故の平らしい結論だ。

 しかし今回はその結論が前向きに作用する。

 それを後段にて記載する。

東の恋愛相談

 しかし、平について語る前に東の様子についても記述する。というもの初出の情報として佐藤の恋愛観が描かれているからだ。

 平が東に向き合うようになった。

 今までは無関心であったが、それが東に対して少しでも関心を向けてくれているようになった。好きの反対は嫌いではなく無関心という言葉がある通り、今までの平の態度を考慮すると東視点では大きな進歩である。

 その変化を受けて、例に漏れず東は佐藤に恋愛相談をする。現状として、「一緒に居たいから好きバレを避けている」ということ。そして「前よりも懐かれている」という変化があったこと。

 結論から言えば、佐藤の恋愛観は「人間関係の延長」である。人として好きという感情の延長に恋愛がある。だからこそ、東の様に恋愛から始まる人間関係が理解できない(今回の東の恋愛感情は「人間関係の延長」であるが)。佐藤は東の好意の対象が平であると知らない。また今までの様に恋愛を前面に押し出していると感じている。



Ⓒ 集英社 2024

阿賀沢紅茶『正反対な君と僕』61話 より

 だから、佐藤が出す相談の答えは「人として好きか」を考え直すというもの。そして、アドバイスとして少しでも悪影響があるなら縁を切った方が良いというものだ。東の恋愛対象がクズ男である前提のアドバイスに読者視点では笑いが止まらないだろう。

平の「向き合う」姿勢

 平も自身が劣等感を持ち、必要以上に物事を偏った見方をしていることを理解している。だからこそ自分のそのような姿勢を嫌悪している。

 そこで平は向き合う。

 己の劣等感の対象は何か。

 一体誰に対して、何にに劣等感を抱いているのか。それを噛み砕いていくと、自身が引いた線引きとのギャップであることに気付く。平は東のことをずっと「自分とは関わりようがない領域の人間」と判定していた。だからこそ、そんな東がその領域に存在しない自分と関わることに客観的にどのように見られるのかを気にしていた。

 つまりは、”グループの線引き”も”それに対する客観的な視点”もどれも平自身が生み出したものである。結局、平は一人相撲なのだ。

 ただ、その一人相撲は日常の些細な事から解決の糸口が見える。それは東との会話である。3月にスポッチャに行きたいと提案する東。その提案を聞いて、平はその輪の中に自分の姿を当たり前に想像する。

Ⓒ 集英社 2024

阿賀沢紅茶『正反対な君と僕』61話 より

 そして、その姿こそが平が望んでいたものでもある。自分が肯定され、自分自身も肯定できる人間関係それが上手くできなかったからこそ、平は中学校時代を否定し、その人間関係を遠ざけている。

 自分の居場所。

 それを自覚できれば、これほど幸せなことは無い。自分が何をしたって、周りの人は受け入れてくれる。周りの人の言動は自分だって楽しい。それらの関係には、勿論個々人の信頼感や体験の積み重ねがあってこそである。そして、東を含むイツメンに対してはその要件を満たしている。

 その自覚ができたからこそ、平は最新話を通して一つ前に進んだ。誰に対して何を気にするか。自分が居たい場所にいる彼ら彼女らは恐らく自分を肯定してくれる。それさえ信じることが出来たら何も周囲の目など気にする必要はない。

 だから、平は東に対して帰り道のコンビニ寄り道を提案する。同級生も訪れるコンビニであるが、今の平は自分が作り出す「周囲の目」を気にしない。

主のイチオシシーン

 一緒の飲み物を飲んで、一緒に不味いと反応し、一緒に笑いあう。「この時間が好き」という東のモノローグその通りである。その様子に東の平に対する恋愛感情の大きさも窺えるし、平の姿勢の変化も見える。

 タイラズマとして一つの分岐点である。

Ⓒ 集英社 2024

阿賀沢紅茶『正反対な君と僕』59話 より

次回更新は

次回更新は恐らく2024年9月30日(月)になると思われる。