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【感想と考察】『尾守つみきと奇日常。』60話「つみきさんとケイドロ」【漫画】

 2025年4月23日にサンデーうぇぶりで『尾守つみきと奇日常。』最新60話「つみきさんとケイドロ。」が更新されたので感想と考察を書いていこうと思います。

 前回の感想記事はこちらから。

isoisogingin.hatenablog.com

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60話「つみきさんとケイドロ。」感想と考察

性質が合わないという事実

 57~59話までで雷漸会長にフォーカスを当てたストーリーが展開された。あのパーティーは幻人と人間の交流を目的とした施設の建設決定祝いだったそうだ。そんな中での雷漸会長の放電。雷漸会長の性質が周囲の人々に不安を与えたという事実は変わらない。

 どうやら心晴との面会謝絶もその”性質”が原因の様だ。おそらく心晴は治療の一環として電気を用いた機器を身に着けているのだろう。そんな彼女の近くで雷漸会長が放電してしまうと心晴の命に関わる。それが父親が雷漸会長を拒絶する理由だと推察される。

 ただし、この事実を雷漸会長は認識している。

Ⓒ小学館 2025
森下みゆ『尾守つみきと奇日常。』60話

 それ故に、今までは多少無理をしてでも幻人が、そして自分自身が認められるように努力をしてきた。しかし、今回の一件を踏まえて雷漸会長にも周りを見渡す余裕ができたようだ。それが最新60話でも柔らかい表情で生徒会メンバーに感謝を述べたり、今までは省略してた昼食をしっかり摂ったりと変わった様子を見せている。

 目標は変わらない。ただし、柔らかくなった。

 それが現時点での雷漸会長への私の評価だ。

つみきさんの性質

 雷漸会長と同様に幻人としての性質があるつみきさん。そんな彼女は英語の授業で流れる音楽にぞわぞわした様子を見せる。友孝くんは急いで音楽を止めるように努めるものの、当のつみきさんはあまり気にしていなさそうであった。

Ⓒ小学館 2025
森下みゆ『尾守つみきと奇日常。』60話

 ここで、1つの命題が生じる。前提として、幻人であっても、人間であっても個人が持つ性質が他人とは合わない、障壁となってしまうということは事実である。ただし、その性質をどう思うかは当の本人しか分からないのである。つまり、周囲の人は”性質の違い”を理解したうえで何をするべきか/しないべきか。これは解の無い問題であろう。

 友孝くんの行動は、つみきさんの性質を理解したうえで、少しでも不快感を無くそうと思っての行動である。しかし、つみきさんはそれほど不快感を感じていないのであった。これを客観的に見れば、友孝くんの空回りである。

互いに少し歩み寄る

 友孝くんの行動は結果としては空回った。しかし、この行動に正解不正解は存在しない。可能性として、つみきさんが音楽に強い不快感を抱いていた可能性もある。

 だからこそ、大切なのは”性質の違い”を理解し、相手に対して歩み寄ろうとする姿勢である。そしてこれは一方通行では成立しない。お互いが相手に対して理解を示して歩み寄る。これは多様性が叫ばれる現実世界でも同様だ。

 友孝くん自身は空回って落ち込んでしまった。しかし、それを元気づけるのはつみきさんの役回りだ。つみきさんにだって合わせることができる性質もあれば、どうしようもない性質もあるだろう。

 大切なのはそれをつみきさん自身が理解すること。そして、更に周囲の人がそれを理解すること。お互いが歩み寄ることで幻人にも人間にも住みよい世界になるのではなかろうか。今回の一連のストーリーからは森下みゆ先生のそのような世界観が感じられた。

 Ⓒ小学館 2025
森下みゆ『尾守つみきと奇日常。』56話

主のイチオシシーン

 掃除用具箱に入り込み、昼寝を試みるつみきさん。狭くて暗い場所を求めるのもウェアウルフの性質かもしれない。それでも昼寝先の候補に掃除用具箱が挙がるつみきさん、発想力の塊すぎる…。

Ⓒ小学館 2025
森下みゆ『尾守つみきと奇日常。』60話