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【感想と考察】『【推しの子】』76話「MV」【漫画】

 流石にシリアス回?の次は重曹が来るやろ、と正座で待機して一週間。

 2022年3月31日発売の「ヤングジャンプNo.18」で『【推しの子】』の最新76話「MV」が掲載され、更新されています。

 先に言おう。この話のヒロインは重曹だ。

 

 前回の感想記事はこちらから。

 矛盾点とミスリードについて解説した考察記事も更新してます。

isoisogingin.hatenablog.com

isoisogingin.hatenablog.com

 ちょうど一年ほど前ですが、『【推しの子】』の今後の展開について割と本気で考察した記事を書いていますので、今後の展開まで予想したい方は以下の記事をチェックしてください。また、この記事で書いてある考察などを前提にこの記事のように各週の感想記事も作成しています。

isoisogingin.hatenablog.com

 

 

76話「MV」感想と考察

アイドルのMV

 期待していた通り、今週はB小町のMV撮影回。

 やはり時代は流れるもので、昔は音楽というコンテンツはCDなど聴覚刺激のみによるパフォーマンスであったが、現在は何よりも最初に「MV」もとい動画として投稿される。

 つまり、音楽というコンテンツに視覚刺激まで加わっているのだ。

 ネットに投稿されるMVには何かしらの関連性、ストーリーを付け加えたり、バンドやアイドルのビジュアルで勝負したり、何かしら工夫が求められるのである。

 B小町も例に漏れず、各メンバーの可愛らしい一面を映そうと努力を惜しまない。

 

 音だけでなく映像も。しかもより凝ったものに。

 MVに工夫を凝らせば凝らす分だけ予算が増えるという、目を背けることのできない現実がある。重曹ちゃん曰く、500万は掛かっているそうだ。


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『【推しの子】』76話 より

 このシーン、ルビーに抱きつかれてるミヤコさんの顔最高では?

 絶対内心悪い気はしていない。このミヤコさん。

 アクアとルビーの親代わりにして、アイドル事務所の社長であり、仕事がデキるミヤコさんだからこその予算。ミヤコさん様々である。

 ちなみに撮影はルビーと重曹ちゃんを中心に撮り進め、MEMは後回し。

 しかし、そこにも現実的で立派な理由があるのだ。

 労働基準法である。

 未成年の二人は深夜に仕事が出来ないし、年齢詐称のMEMはしっかり深夜に働いても問題ないのである。


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『【推しの子】』76話 より

 

あかねと重曹ちゃん

 MV撮影の途中で前回の観光?を終えたアクアとあかねが合流する。

 アイドル姿の重曹ちゃんを見て、あかねは厳しい表情を見せる。

 あかねはアイドル活動に否定的であるためかと思いきや、ただ「もっと可愛く映れる」という重曹ファンだからこその厳しい目線であるようだ。


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『【推しの子】』76話 より

 

 ファンだからこその複雑な心理。

 以前から公言しているが、私は重曹推しだ。

 だからあかねとアクアの関係がダラダラと意味なく続いているのにムカつく訳だが、今回の様に一歩離れた所から重曹を愛でる分には、あかねが居ようとなんと穏やかに読むことが出来るだろうか。

 アクアと重曹の間に挟まらなければ、OKなのだ。

 これも読者として、重曹のファンとしての複雑?な心理。

 なのかもしれない。

 

アイドルとしての未来

 B小町のMV撮影は順調に進む。

 その傍で様子を見守るアクアは重曹ちゃんがアイドルとして「売れる」未来を確信する。

 2.5舞台で見せた、重曹ちゃんの演技の変化。

 その根幹にアイドル活動があったのは間違いがない。

 「私を見て」

 その想いは、初めてのステージでアクアに向けたものであり、アイドルとして活動をしていく決意でもあるのだ。


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『【推しの子】』38話 より


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『【推しの子】』76話 より

 周りの目を引き寄せるその力は、正しくスター性

 かつてアイがドラマ撮影で目立ちすぎてダメ出しを食らったが、それと同様に周りを霞ませるほどの魅力が重曹ちゃんにもあることが分かる。

 自分のツイートを貼るのはアレなのだが、端的にまとめるとこれだ。

 重曹ちゃんのスター性、それに関わる全てがアクアを起点にしていることを覚えておいてほしい。

 

 しかし、確実に売れるからこそ怖いものもある。

 アイドルとは「人に見てもらう」職業だ。

 職業と書いた通り、本来であれば仕事とプライベートで境界線があるはずなのだが、芸能界にはその境界が曖昧であるというのは『【推しの子】』を通して散々描かれてきた。

 あかねの自殺未遂なんかは良い例だ。

 

 そして、「人に見てもらう」を勝手に曲解することを生業とする者も居る。

 ゴシップの発信者なんてその典型である。

 頼んでもいない「プライベート」を暴き、それと仕事で見せている面の違いを揶揄する。

 正直、私は幸せな報道なら歓迎だが、それでも幸せなものも、不倫などのニュースも「全部当事者に任せておけよ」というタイプなので、そういうマスコミが嫌いなのだ。

 

 今後人気が出ると確信できてしまうからこそ、重曹ちゃんとの食事などは気をつけなくてはいけない。最低でも予約制の個室で。

 あかねからのアドバイスである。

 

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『【推しの子】』76話 より

 そして、アクアもアイの子であるからこそ、最悪の未来まで考えられる。

 この思考がまた二人の関係を厄介にしそうである。

 

 でも、ここのシーン個人的には、あかねはアクアが重曹と飯行ってもいいんかい!と思ってしまうので、やっぱり重曹ほどの好意は無いだろって思ってしまう。

 アクアも男の影がチラつけば、と考えている時点で、自分が重曹ちゃんの隣に居る想像をしているのでは??と思ってしまう。

 重曹推しの戯言なので気にしないでほしい。

 

今週の重曹ちゃん

 好きな人を思い浮かべるとこの顔である。

 可愛すぎるんじゃ~


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『【推しの子】』76話 より

 アクアに可愛い?と訊くシーンなんて言葉にならない感動があった。

 上述したが、「アクアの推しの子になってやる」と決意してからの2.5舞台編での演技然り、今回の行動然り、その根本であるアクアに「見てもらおう」とする行動にはニチャニチャが止まりません。

 仕事だけでなく、プライベートでも目を惹こうとするスター性。

 可愛いという言葉も他の誰でもなく、アクアから欲しいのだ。

 だから重曹はヒロインなのだ。


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『【推しの子】』76話 より

 次週の記事はこちらから。

isoisogingin.hatenablog.com