2022年4月7日発売の「ヤングジャンプNo.19」で『【推しの子】』の最新77話「再会」が掲載され、更新されています。
ヒロインが重曹であることが決定づけられた前回の記事はこちらから。
ちょうど一年ほど前ですが、『【推しの子】』の今後の展開について割と本気で考察した記事を書いていますので、今後の展開まで予想したい方は以下の記事をチェックしてください。また、この記事で書いてある考察などを前提にこの記事のように各週の感想記事も作成しています。
ラッキーセブンが並ぶ今話は、さぞ幸せな展開なのだろう。
77話「再会」感想と考察
その話は止めるんだ!
MV撮影も佳境に入ったB小町。
未成年組は先に撮影を終え、(永遠の)18歳であるMEMは後回しにされた結果、居残りで撮影をすることになる。
時間の経過とは残酷で無慈悲なものである。
誰にでも平等に降りかかる「年齢」という現実に、流石のMEMも目から光が消える。
『【推しの子】』77話 より
MEMからすれば「その話は止めるんだ!」と叫びたい気持ちだろう。
しかし、読者にとって「その話は止めるんだ!」と叫びたくなったのはその下のコマであろう。前々回から続いてのルビーのあかねに対するお姉ちゃんムーブである。
ルビーはアクアとあかねの偽装カップルが偽装ではないと思っていたり、後からB小町に入ったMEMが気付いた重曹ちゃんの恋心に未だ気づかない鈍感キャラなのだろう。
残念ながら読者はそこまで鈍感ではない。
あかねよりも先(それこそ子役時代に遡る)にアクアと重曹の関係があったこと、重曹がアクアをずっと探していたこと、初めての恋を知ったことなどを今まで読んできた訳である。
そんな俺たちと重曹の前で、まだ恋心も分からないと言うようなあかねを義理の姉にしようとするな。
私が言いたいのはそれだけだ。
ルビーの探し物
アクアは撮影会場に残るらしく未成年組としてルビーとあかねが先に宿に戻ることとなった。
重曹ちゃんは最初の1コマ以降登場がないので分からないが、今回は全員が同じ宿に泊まっていることが予想される。その中で女性陣が同じ部屋に泊まることを考えると後述する通り部屋のカギと思われるものはルビーが所有している。
以上より、重曹ちゃんは一人悲しく宿に戻って部屋に入れないでいるか、撮影をしていないだけで、アクアやMEMと共に現場に残っているかの二択であろう。
個人的には後者を推したい。
撮影を眺める二人組。むしろそこを本編で描くべきなのだ。
そんなこんな重曹推しの戯言は置いておいて、帰り道の途中でルビーの持っている部屋の鍵はカラスに奪われてしまう。そのままでは部屋に入れないルビーとあかねの二人は暗い森の中カラスを追いかけるのだ。
『【推しの子】』77話 より
ルビーの恋心
ルビーは役者にも興味があるようだが、まずはアイドルをやりきると決意しているようだ。そこには有名になってゴロー(アクアの前世)に合うという恋心をスタート地点とした野望があるようだ。
実際問題前世で既に年上だったゴローとルビーにはかつて以上の年齢の差がある。
冒頭のMEMのところでも触れたが年齢というものは誰にでも平等にそして残酷に降るのだ。
しかし、ルビーにとっては「年の差」など大きい問題ではないのだろう。
と言いたいが、ここで回想されているゴローが前世の記憶時のもののままであることからも、ルビーの頭の残念さと思い出が美化されていることが窺えるだろう。
『【推しの子】』77話 より
その想い人は歳をとるどころか、同様に転生して生意気なお兄ちゃんになっていることを声を大にして伝えたい。
アクアの探し物
カラスを追う二人は、カラスが祠の裏に入っていくのを見かける。
どうやら祠の裏に空間があるらしく、そこに巣があるようだ。
奥へ進む二人。
しかし、そこに待っていたのはネーミングカードに「アイ推し」を公言するメッセージが書かれた、医者の白骨死体であった。
『【推しの子】』77話 より
ここで疑問が生じる。
前々回、アクアは死体探しをしたのだ。
しかし、見つけることが出来なかった。
『【推しの子】』75話 より
探している最中に祠のようなものがあるが、崖を背にした時の屋根の向きが違ったり、そもそもの造りが違ったりすることから、別の場所であることが考えられる。
また、1話時点でゴローが殺害された時点では祠のようなものは見えない。
『【推しの子】』1話 より
よって①殺害された後に死体が動かされたか、②死体を隠すために祠が作られたことが考えられる。しかし、洞窟のような場所で殺された訳ではないはずなので、動かされた可能性が高いと考えるべきだろう。
勿論、死体があった場所に崖崩れなどが起こって洞窟のようなものが形成された可能性もあるが、前者の方が可能性が高そうだ。
あくまでもフィクション。
ミステリーの要素がありながらも、それが売りという訳でもないこの作品にツッコミを入れるのはアレであるが、「せめて埋めろ!」と思った。
まぁ犯人も何か意図があるのかもしれないが。
このような感じで今週の展開は進んだが、正直宮崎に来ることが決まった時点での既定路線と言った感じなので驚きは少ない。
白骨死体の描写が凄いので、描いたメンゴ先生に感謝だ。
今週の重曹ちゃん
どれだけ目を凝らしても1コマ!
最初のページの1コマだけである。
そしてこの表情である。
考察の方で言ったが、重曹がアクアと共に撮影現場に残って、なんなら二人でちょっと話したりしていることを望む。展開的に描かれることは無さそうだが。
『【推しの子】』77話 より
次回78話の感想記事はこちらから。