2024年11月7日発売「ヤングジャンプNo.49」で『【推しの子】』本編の最新165話「そして」が掲載・更新されています。
前回感想記事はこちら。
また、150話を受けて重曹とアクアの関係性の変遷の整理や今後の展開の考察を少しだけした記事を作成しています。こちらも気になる方は是非。
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私は重曹推しです。
記事の内容やそれに含まれる感想もだいぶ重曹寄りになることはご容赦ください。
それについて、随分と前ですが、『【推しの子】』の今後の展開について割と本気で考察した記事を書いていますので、今後の展開まで予想したい方は以下の記事をチェックしてください。この記事で書いてある考察などを前提にこの記事のように各週の感想記事も作成しています。
※約3年ほど前の記事になります。
なので、以下に含まれる感想の内容にも『【推しの子】』の恋愛要素(特にアクかな)に焦点を当てた内容が多くなります。上記内容が苦手な人、宗派が合わない人はブラウザバックしていただければ幸いです。
最新15巻が2024年7月に発売しています。
表紙はあかねと重曹。
165話「そして」感想と考察
アクアの死亡確定
今回描かれたのは、アクアのお葬式の様子である。アクアの死体が明確に描かれていることからアクアの死亡はこれで確定的となった(前回までのモノローグだと一応生存の可能性があったため記す)。
Ⓒ 集英社 2024
赤坂アカ/横槍メンゴ『【推しの子】』165話 より
こうなると、本当に最終回にアクアがまた誰かの子どもとして転生し、「推しの子になった」みたいな展開も現実味を帯びるか。いや、流石に無いか。無いと信じたい。ツクヨミもアクアの選択を尊重する口ぶりであったし、再度転生させる義理も無いか。
アクアの死亡とエンディング
アクアの死が確定したことで、アクアの選択も、やはり「何も選ばなかった」が私の中では強いものとなる。勿論、この思考の前提にはカミキに対するやり方が他にあるんじゃないか?という疑問がある。
本当にアクアは死ぬ以外無かったか。
言ってしまえば、死ぬ間際のアクアとカミキの会話。あの会話一つ挙げても、録音していれば確定までは行かずともカミキの殺人教唆をほのめかす証拠にはなったかもしれない。そうでなくても防刃チョッキを準備したあかねが居たのだ。あかねや苺プロの人と協力すれば、アクアの命を捨てずともやりようはあっただろう。
そのような他の選択肢の可能性が私は捨てきれない。命を100%捨てる必要があったとは思えない。だからこそ、アクアはルビーの命を守るのと同時に自死を選んだに近い感覚になってしまう。
その選択はアクアが守ろうとした人や周りの人誰も望んでいないものだと考える。前回のあかねはアクアの意志を尊重しつつも悲しんだ。今回の重曹は、アクアの復讐を知らないが故にただただ絶望した。当然、どちらも望んだ未来ではない。
そして、それはルビーも同様だと考える。そもそもルビーはアクア=ゴローと認識しているが、ゴローの死が明らかとなって闇落ちした背景がある。その結果として、ルビーは本来目指していたアイドルの道を外れ、復讐のために利用できるものを利用するように一時期なっていた。
つまり、以前から記載している通り、アクアの死という事実はアクアがルビーの命を守ったとしても、ルビーのアイドルとしての未来そのものを閉ざしてしまう可能性があるのだ。だからこそ、私はアクアが死を選ばないという考察を元々していた。結果として外れたのだから笑ってくれて構わない。
重曹の反応
冒頭ではあかねの反応が描かれた。前回のモノローグでは自身が頼られなかったことに対する悲しみが窺えた。一方で今回はアクアの意志を尊重する様子である。
もう一つ描かれたのは重曹の反応である。一言で言えば、「動転」という言葉がしっくりくるだろう。アクアの死を受け入れられない。好意を向けていた人物との別れであれば尚更だ。
アクアの死体の頬を叩く。その様子だけ見れば一般常識が無いようにも映るが、私としてはこれも解釈の方向性としては一致している。重曹がアクアの死を受け入れて、葬式時点で前を向いている方がおかしい。かくしてアクアとの約束であった「死んだらビンタして口汚く罵る」という約束を果たしたのである。
Ⓒ 集英社 2024
赤坂アカ/横槍メンゴ『【推しの子】』165話 より
ただ、当然これは不本意な約束だ。
つまり、重曹は何も叶わなかった。アクアに対して「推しにする」宣言をした卒業ライブが見られることも、自身が役者の道を大成する姿も、そしてアクアと結ばれることも。なんとも残酷な話である。
最終回の展開に向けて
とは言え、重曹やルビーの反応を見る限り、このまま後ろ向きで終わることは無い様だ。恐らく二人とも前を向いて、それぞれ役者として、アイドルとして大成するのだろう。かくしてハッピーエンド風のテイストで終わる気がする。
Ⓒ 集英社 2024
赤坂アカ/横槍メンゴ『【推しの子】』165話 より
ただ、私の認識は変わらない。
なぜ急に前を向いている風なのか。
特にルビーに対しては尚更だ。
だから、私はあくまでも”ハッピーエンド風”と評する。例えば、重曹やルビーが前を向いて大成したところで、本来の願いは叶わない。前述した通り、そもそもその選択肢しか無かったのか?という疑問も残る。
だから、各々が各々の人生を歩んでいくようなエンディングで占められたとしても、納得感が薄い。これはあくまでも私の感想なので、これで納得する人はそのまま流してほしい。
例えば、ゴローの死によって闇落ちしたルビー。そのルビーが光を取り戻すキッカケはアクアの前世開示であった。であれば、今回のアクアの死を受けて、いったいルビーは何故前を向くことが出来るのか。
このような感じで、予想としては前向きな”ハッピーエンド風”の展開が来ると予想する。一方で、アクアの選択や遺された人の心情には個人的には違和感の残るエンディングとなりそうである。それも含めて、来週の更新を待つ。
今週の重曹ちゃん
死んでから好きと伝える重曹。
そもそも、これも卒業ライブによってアイドルを卒業することで、重曹はアクアに想いを伝える想定であったと思うのだ。そしてその好意を理解した上で、アクアは何も選ばなかったに近い行動と考える。
最終回で時系列が飛んで、時間とともにアクアの死を受け入れて、知らないモブと結ばれる姿が描かれるくらいならば、全く描かれない方が良い。さて、どう転ぶか。
Ⓒ 集英社 2024
赤坂アカ/横槍メンゴ『【推しの子】』165話 より
次回更新は
次回更新は2024年11月14日(木)の予定である。