2024年2月29日発売「ヤングジャンプNo.13」で『【推しの子】』本編の最新142話「責任」が掲載・更新されています。
前回の感想記事はこちら。
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私は重曹推しです。
記事の内容やそれに含まれる感想もだいぶ重曹寄りになることはご容赦ください。
それについて、随分と前ですが、『【推しの子】』の今後の展開について割と本気で考察した記事を書いていますので、今後の展開まで予想したい方は以下の記事をチェックしてください。この記事で書いてある考察などを前提にこの記事のように各週の感想記事も作成しています。
※約3年ほど前の記事になります。
なので、以下に含まれる感想の内容にも『【推しの子】』の恋愛要素(特にアクかな)に焦点を当てた内容が多くなります。上記内容が苦手な人、宗派が合わない人はブラウザバックしていただければ幸いです。
142話「責任」感想と考察
恋愛シーンにおける”改変”
昨今何かと話題の原作改変。142話にあった「物語は人を殺すことすら出来るもの」という言葉は重くのしかかる。恐らく昨今の話題を鑑みてアカ先生が入れ込んだ台詞だと思われる。
ただ、『【推しの子】』のストーリーにおいては仕方がないとも読み取れる。というのも①アイの記録から当時の恋愛事情が語られなかったこと、②アクアの脚本そのままの恋愛シーンのインパクトが弱かったことの2点が原因だからだ。
上述した理由からアクア合意の下で吉祥寺先生に原作の添削及び修正の依頼を実施した。この合意の下で行われたというのが昨今の小学館の作品ドラマ化の話とは異なる部分であり、正当性が担保される部分である。
集英社 赤坂アカ/横槍メンゴ 『【推しの子】』142話 より
どうやら前回ブログ記事にて記載した、アイとカミキの恋愛についても多分にアクアやルビーといったキャストの影響を受けているようだ。
靴に穴が開いていたり、靴下が左右違うなどの描写も真実ではなく、吉祥寺先生の体験を基にしたフィクションであることが明言された。
以前記事上で指摘したが、本作は映画のシナリオを通して過去が語られる。そして、そのシナリオ自体はアクアが作成し、演じるのは現代を生きるキャストである。そのため、過去編の内容も「誰かが解釈した真実」であることを念頭に置く必要がある。
キスシーンに乗り気か否か
そしてアイとカミキのキスシーンは吉祥寺先生の改変によって入れ込まれた表現である。アクアの言動から分かる通り、アクア自体は実兄妹でのキスシーン撮影に反対であることが窺える。
そして外野の気持ちも同じだ。親代わりであるミヤコさんは勿論、重曹も同様。MEMも画面映え、視聴者視点の「バズり」観点から支持する一方で、ルビー本人の肯定的な反応には困惑している。
つまり、肯定的なのはルビーだけ。
以前から記事にて考察しているが、ルビーはアクアに前世カミングアウトを受けた時から自身を「さりな」と自認している節がある。アイの娘ルビーではなく、アイのファンであり、ゴローを好きだった「さりな」である。
現実から目を逸らしている。
その結果のお花畑なのだろう。
集英社 赤坂アカ/横槍メンゴ 『【推しの子】』142話 より
アクアはキスをするか
そんなお花畑状態のルビーはアクアに練習と称してキスを迫るのだ。「ルビー」としてダメなら「さりな」としてどうだ、と。キスをする責任を迫るのだ。
集英社 赤坂アカ/横槍メンゴ 『【推しの子】』142話 より
ここで問うべきは、アクアはルビーにキスをするのかという問題である。答えは「いいえ」であると考える。というのも、アクアがここでキスをするのは、今から復讐を行う自身に対してのアンチテーゼとなるからだ。
順を追って解説する。
そもそも、キスシーンが含まれる『15年の嘘』という映画はアクアからカミキへの復讐を兼ねた作品であると言える。その内容は芸能界の闇、性虐待など芸能界などのNG行動を暴露し、世に問うものであると想定される。
そしてそれを世に問う立場である、アクアはそれらをしない「正しい立場」である必要があるのだ。自分自身が同様に間違ったことをしているのならば、それは「どの口が言っている」という話である。
そして、兄妹でのキス、恋愛といった行動は倫理的にNGな行動である。それを行ってしまえば、性被害や殺人といった倫理的にNG行動を指摘できない。
だから、アクアはキスが出来ない。
そう考えると、ルビーの誘惑は突っぱねる、キスシーンも無難に「フリ」をするで終えるのが予想される。しかし、演技本番でキスをする可能性は微レ存。ただ恋愛としてのアクルビ展開は全くあり得ないと考えられるだろう。
そのような意味では芸能界の闇を突っぱねた純粋かつ真っすぐに正しくあろうとする重曹とアクアってお似合いだと改めて思った所存である。
今週の重曹ちゃん
キスシーンに浮かれて頭お花畑なルビーにキレる重曹ちゃん。正しく、読者の想いを体現しているのではないだろうか。
MEMが発言する通り、美形兄妹のキスシーンは映えるのかもしれない。ただ、その行動は倫理的に間違っている行動であるし、誰しもが受け入れる行動ではあり得ない。それを描いている作者が自覚せずに実妹ルートに入ろうものなら幾分かの読者が離れていくのではないだろうか。
集英社 赤坂アカ/横槍メンゴ 『【推しの子】』142話 より
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次号休載!!!
次回更新は2024年3月14日(木)の予定だ。