2024年8月8日発売「ヤングジャンプNo.36&37」で『【推しの子】』本編の最新157話「なんにもない日、すてきな日」が掲載・更新されています。
前回感想記事はこちら。
また、150話を受けて重曹とアクアの関係性の変遷の整理や今後の展開の考察を少しだけした記事を作成しています。こちらも気になる方は是非。
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私は重曹推しです。
記事の内容やそれに含まれる感想もだいぶ重曹寄りになることはご容赦ください。
それについて、随分と前ですが、『【推しの子】』の今後の展開について割と本気で考察した記事を書いていますので、今後の展開まで予想したい方は以下の記事をチェックしてください。この記事で書いてある考察などを前提にこの記事のように各週の感想記事も作成しています。
※約3年ほど前の記事になります。
なので、以下に含まれる感想の内容にも『【推しの子】』の恋愛要素(特にアクかな)に焦点を当てた内容が多くなります。上記内容が苦手な人、宗派が合わない人はブラウザバックしていただければ幸いです。
最新15巻が2024年7月に発売しています。
表紙はあかねと重曹。
156話「なんにもない日、すてきな日」感想と考察
未だかつて無い展開のなさ
サブタイトルにある通り。驚くほどに、何もない日が描かれている。本当に展開らしい展開が無いのである。『【推しの子】』ではしばしば章の間にキャラ深堀り回を入れたり、繋ぎの回を入れたり、芸能界説明回を入れたりと大きな展開が無いことはある。
しかし、それらを凌駕するレベルである。
要は”復讐”という今までアクアとルビーの人生の歩みを作っていたものが消えた。それにより、本来あるべき素敵な日常が訪れた。そんなことを伝えたいのではないだろうという意図は見える。
「B小町」のライブツアー。映画の宣伝。アクアの医大受験。そのような復讐という目標が消えても訪れる「やるべきリスト」を横目に兄弟で何気ない休日を過ごす。相変わらず、ルビーとアクアの距離は近めではあるが、これも”ブラコン”という設定の目を通せば許容範囲であろう。
いや、やっぱり距離が近いな???
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赤坂アカ/横槍メンゴ『【推しの子】』157話 より
ルビーの転生の意義
何気ない兄妹の会話として描かれるのは、ルビーとアクアの芸能人としての軌跡。ルビー視点で言えば、アイドルのメンバーを集め、動画投稿もし、役者にまでなった。この経験はいずれも前世の病院という箱の中では実現不可能なものである。
一方のアクアも、ドラマ撮影、恋愛リアリティショー、バラエティに映画。(個々の回想から舞台編が消え去っているように感じるのは気のせい?)アクアの場合は、ところどころに復讐という縛りが入る。それでもルビー同様貴重な経験に違いない。
そして、アクアは医大を目指し、ルビーもアイドルとして更なる躍進を誓う。この物語の、復讐要素、転生要素、恋愛要素の内、転生要素について総括された印象である。カラスの恩返しから始まった転生は間違いなく二人にとって良いことだった。
あれだけリアルタイムで長かったのだから、2.5舞台編の回想も挟んでくれて構わないのよ??
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赤坂アカ/横槍メンゴ『【推しの子】』157話 より
本当にエピローグかという疑問
ここで気になるのは、私が以前から記事で書いている「本当に復讐が終わったのか」という疑問である。事実としては、アイの時を超えたラブレターが開示され、カミキは改心したようなセリフを残して立ち去った。
未だニノという見過ごせない要素が居ることは認めつつも、当初の復讐が果たされ、日常が訪れる。今回の157話はそれをやけに強調して描いているように感じる。本来であれば、このような話は全て決着がついた後にエピローグとして描かれるような内容である。
それを、まだ不安要素が残る中で描く。その意図は読者に安心させた上でもう一つ大きな山場を迎えるための準備であろう。その山場がニノがラスボスとなるのか、カミキが実は改心していないのかなどは可能性がどちらも考えられる。しかし、恐らく映画の公開、そして重曹の卒業ライブといったイベントと絡んで描かれるに違いない。
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赤坂アカ/横槍メンゴ『【推しの子】』157話 より
今週の重曹ちゃん
B小町ライブの遠目の姿。
ギリ出番があったと言える。
だが、重曹はこれから卒業ライブ(とそれに係るゴタゴタ)で出番が増えること間違いなしだと思うのだ。そう考えると、今回の遠目のコマのみも許せる。
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赤坂アカ/横槍メンゴ『【推しの子】』157話 より
次回更新は
次号は休載。
次回更新は2024年8月22日(木)の予定である。