2022年12月22日発売「ヤングジャンプNo.4 & 5」で『【推しの子】』の最新103話「スキャンダル」が掲載・更新されています。
前回の感想記事はこちら。
私は重曹推しです。
記事の内容やそれに含まれる感想もだいぶ重曹寄りになることはご容赦ください。
それについて、ちょうど一年ほど前ですが、『【推しの子】』の今後の展開について割と本気で考察した記事を書いていますので、今後の展開まで予想したい方は以下の記事をチェックしてください。この記事で書いてある考察などを前提にこの記事のように各週の感想記事も作成しています。
103話「スキャンダル」感想と考察
スキャンダル
シマカンと二人きりで居たということで、重曹はスキャンダルの対象となる。『週刊芸能実話』と名乗る記者からの質問に重曹は思考が止まる。
なんて言おう。
必死に思考を巡らせた重曹の回答は逃走。否定も肯定もしないまま、記者の言葉を背中に走って逃げた。
重曹だって理解している。
客観的に見たら、真っ黒。
不倫だといわれても仕方ない。
状況証拠は揃ってしまっているのだ。
仮にも子役出身。重曹は誰よりも長い間芸能界に浸かっている。その分だけ後ろ指をさされながら消えていくような芸能人を幾人と見てきた。
だからこそ、重曹は起きている事態を比較的正確に把握する。そして、今後降りかかるであろう空想の言葉も理解できてしまうのだ。存在しない人間からの否定の言葉が重曹を襲う。
『【推しの子】』103話 より
重曹の結論
一人で悩むと思考は鈍る。
芸能界での自身を客観視できるからこそ、その涙の意味は重い。自問自答で続く言葉は自身を否定するような言葉ばかりが並ぶ。
『【推しの子】』103話 より
自己否定を繰り返した先に思わず出た言葉はアクアの名前であった。それは、間違いようもなく重曹がアクアを支えの1つとしていることの証明でもある。
しかし、重曹はそれをよく思わない。
重曹はアクアに否定された。だが、重曹もアクアを避けていた。その中で「他の男(既婚)と関係を持った(状況証拠的に)」という錘をぶら下げ、自身がしんどい時にだけ縋ろうとする。そんな自身の姿を客観視して気持ち悪いと思ってしまう。
改めて上述した内容を引用する。
仮にも子役出身。
重曹は誰よりも長い間芸能界に浸かっている。
そう、誰よりも長い間芸能界を生きてきた。
だからこそ、こんなことでは終わらない。
重曹は一人前を向く。
『【推しの子】』103話 より
アクアは重曹が折れないことを信じている。
だからこそ、残るは「大人の仕事」である。
展開の考察ポイント
今までの展開と比較すると、重曹がアクアを支えにしていること、アクアが重曹の本質を捉えていることが描かれており、私としては満足度の高い展開だったともいえる。
特に、最後の重曹が悩んでいた場所、アクアが重曹を発見した公園は野球のバックネットのような背の高いネットが描かれている。このことから30話のキャッチボールをした公園と同じ場所であることが考察できる。
アクアと重曹の初デート場所(仮)。
思考が定まらい中、その公園に無意識的に来てしまう重曹も、重曹を探しに公園までストーキングするアクアも同じである。結局お互いにとって強い想い入れのある場所なのだ。
『【推しの子】』30話 より
一方で展開の遅さは様式美である。
勿論、休載が挟まったから、より感じる部分はあるだろう。一時期の舞台編とかに比べればテンポ感としてはマシではある。それでも、1か月、2か月前からなんとなく透けて見える展開をそのまま見せられても驚きは無いに等しい。
重曹のスキャンダル展開の考察は99話時点で私は触れている。99話更新はおよそ2か月前だし、休載を挟んでいなかったとしても1か月前くらいのテンポ感。
そして、これから年末年始の休載を挟む。
収束のさせ方もアクアや苺プロのコネを用いて流布される前に止めるような展開になりそうだ。なんとなく今回は炎上までは行かないのではないか。
仮に炎上まで行くと、「大人の力」では抑えられない。
さらに炎上展開はこれまで散々描かれている。「今ガチ」然りコスプレ然り炎上は見飽きた。だからこそ炎上に行く前に収束させるような展開が見たいものだ。
果たして、次回以降アッと驚くような解決策は描かれるのか。
今週の重曹ちゃん
普通に重曹に罵倒されたい。
このコマの重曹、顔が良い。
『【推しの子】』103話 より
次回更新は
次回更新は2023年1月4日(水)予定です。
来週は年末年始なので休載のようです。