【感想と考察】『【推しの子】』40話「負けず嫌い」

　以上の記事でも記載している通り私自身はこの作品のゴールの一つに「アクかな」があると考えている。そして、「昔のお兄ちゃん」とはアイの殺害事件の前のことを指すのであろう。つまりアクアは「アイの真実を掴むため」にアイが殺害された後は今まで以上に感情を隠したり、何かしらを「演じ」たりするようになったことが予想される。

　そうであるにも関わらずアクアは重曹ちゃんと居る時には昔の姿に戻る(＝演じることを辞める)ということは、重曹ちゃんがヒロインレースにおいて優勢であることを示していると考えられる。

2.5次元の舞台と「劇団ララライ」

　アニメの実写化、それは「2.5次元」と呼ばれる類のものであり、私たちヲタクにとっても何かと気になる分野である。そしてその中であかねとアクアの共演が示唆された。しかし、今回注目するのはそこではない。

　ここからは、「劇団ララライは若いキャストが少ない」という情報に注目しようと思う。「劇団ララライ」はアイの人生の転機と予想されることが既に情報として開示されている。そしてアイが関わったということは、「劇団ララライ」の中でも若手ではない側にその関係者が居ると考えられるだろう。そして、アクアが参加するということは共演も考えられるということである。つまり、新章ではアクアとアクアが探している関係者の共演があるかもしれないのだ。

　また、アニメの実写化と言えばこちらも、そのクオリティなどから作品の出来不出来が分かれるところであろう。既に「今日あま」のドラマで演出者の実力不足という姿について一つ焦点が当てられていたが、もしかしたら、今回もそのような展開があるかもしれない。

「アクあか」は"嘘"の関係？

　40話前半で「アクかな」がアクアの素を曝け出してくれる関係であるとあったのと対比的に、後半では番組で成立した「アクあか」のデートの様子がSNSに投稿された。それに対して重曹ちゃんが「リアルタイム投稿は危険」と教えてくれるのは毎度の事ながら芸能界の豆知識である。

　つまり、恋愛リアリティ番組を経て二人の関係は「仕事上のもの」であることは確定しているのだ。アクアも落ち着いている様子で猫を被っているのが良く分かる。そのような意味で最新40話は前半と後半でアクアとヒロインの関係の違いが分かりやすいだろう。

"因縁のライバル"と「2.5次元舞台編」

　アクア演じる「刀鬼」があかね演じる「鞘姫」と重曹ちゃん演じる「つるぎ」のどちらと結ばれるかという、正に現実のヒロインレースと同様の構造で『東京ブレイド』が毎週盛り上がっているというからには、ヒロインレースにも何かしらの影響がありそうである。

『【推しの子】』40話より

　また、重曹ちゃんがあかねに対してライバル心や嫉妬の感情を持っていることは以前から明示されていたが、最新話であかねも天才子役としての重曹ちゃんに同様のライバル心や嫉妬の感情を持っていることが分かっている。ここからも新章はヒロインレースが2.5次元舞台とアクアを巻き込んで展開されていくことが予想される。

　実に楽しみだ！！！