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【感想と考察】『【推しの子】』97話「一緒に」【漫画】

 2022年10月13日発売「ヤングジャンプNo.46」で『【推しの子】』の最新97話「一緒に」が掲載・更新されています。

 前回の感想記事はこちら。

isoisogingin.hatenablog.com

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 私は重曹推しです。

 記事の内容やそれに含まれる感想もだいぶ重曹寄りになることはご容赦ください。

 それについて、ちょうど一年ほど前ですが、『【推しの子】』の今後の展開について割と本気で考察した記事を書いていますので、今後の展開まで予想したい方は以下の記事をチェックしてください。この記事で書いてある考察などを前提にこの記事のように各週の感想記事も作成しています。

isoisogingin.hatenablog.com

97話「一緒に」感想と考察

あかねの決断

 名探偵コ〇ンも驚きの推理力で「カミキ ヒカル」という人物に辿り着いたあかね。あかねは入念なリサーチ(聞き込み調査)を繰り返し、その人物像を明らかにしていく。

 (推理ものとして作品を見たときに、あかねがあかねには公言されるはずのない情報を当たり前の様に知っているので、もう笑って眺めるしかできない)

 浮かび上がる事実と推理を合わせて考えられるのは、「カミキ」は15歳でアクアとルビーの父親となり、その前11歳で姫川の父親となっているということだ。これが本当だとしたらアニメ化できるのか?レベルで闇深い気がするが大丈夫なのだろうか。

 それらに辿り着いた上であかねが起こす決断は、「アクアに知らせずに解決する」ということだ。

 (前々から予想している中で最も悪手)

 復讐に囚われているアクアに心配事を増やさない。それはある側面では純粋な想いからの感情であるように感じるし、別の側面からは全く反対の感情であるようにも感じる。

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『【推しの子】』97話 より

「一緒に」 

 散々以前からの記事でも述べている部分である。

 アクアとしては復讐の利用のためにあかねにキスをした。重曹が好きであるのに、母親(アイ)と同じ結末を回避すべく重曹を遠ざけて"普通の恋人"であるあかねを選んだ。

 一方のあかねは自殺から救われたことに始まる。2.5舞台編では、「一緒に殺してあげる」という言葉を残している。そして恋愛が分からないと71話「歩道橋」で会話をしていたにも関わらず、そこから直ぐの宮崎旅行78話ではあかねの方から告白する。

 当時私はこのキャラぶれと感情のジェットコースターに追いつけていなかった(今もおいついていない)が、長い視点で観るとあかねの方には変化があるのかもしれない。

 今回97話のサブタイトル「一緒に」。途中にある「一緒に背負いたい」という言葉は実は上述した2.5舞台編52話でも用いられている。当時はアクアのやることを全肯定する中での「一緒に」であったが、今回はアクアを想っての「一緒に」背負うからこそのアクアを復讐から遠ざけるという道である。

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『【推しの子】』52話 より

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『【推しの子】』97話 より

 本気で好きだからこそ自信から重曹を遠ざけたアクア。仮ではなくアクアを本当に好きになっていたからこそ復讐から遠ざけたあかね。

 こうしてみると対比はされている。

 (アクア⇒あかねの感情が恋愛感情かの議論は別)

 勿論想いや話の構造をいったん呑み込んだとして、推理部分や「あかねは突き止めた上で何をするつもりだったんだ?」という疑問は次から次へと尽きない。

 そして結局、復讐の復活や重曹との溝によってメンタルブレイクした結果、電話相手となるあかねはアクアにとって「依存関係」ではないのだろうか?勿論、あかねの方は関係の発展を願っていたかは別である。

あかねの死は確定か?

 誰もが思う。あかねの死は確定か?

 97話はあかねと「カミキ」らしき人物が出会うシーンで終わる。普通に考えれば刺殺で事件の匂いがしてくるところだ。丁度よく、あかねは白い薔薇を持っている。

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『【推しの子】』97話 より

 そう仮定すると『【推しの子】』は笑い話になる。

 アクアは好きだと遠ざけた重曹の代わりにあかねが死ぬ展開。恋愛感情の有無に関わらず「自分の選択のせい」で死んだ事実が残る。あかねは一人で突き止めようとした挙句、本当に死んだことになる。重曹は、未来軸の発言を考えるならあかねの死をインタビューで例え話にする少し嫌な奴になる。

 ましてや「純情」が花言葉である白薔薇を伏線とする「カミキ」は純情とは程遠い。女関係にだらしなく、普通に人を殺す。典型的なサイコパスである。

 そして最後に、散々今まで重曹がアクアと結ばれる伏線などを他記事で考察してきた。この前提はまだ有効なのだが、そうであるならば、あかねは自動退場した上で重曹とアクアが付き合ったことになる。

 どっちの方が魅力的だったかとか、どっちの方がアクアを好きだったかとか。そういうラブコメではなく、あかねの椅子に重曹が座っただけという形に見えてしまう。一応、アクアの発言であかねと付き合っている時から重曹を想っていることは明言されているが、形式上は、外聞的には、そのような形になる。

 あかねが居なくなったから重曹と付き合う。

 私はそんな過程でのアクかなを求めていない。

 だからこそ最初の問いに戻りたい。

 あかねの死は確定か?

 答えはノーだ。

 ロングヘア―だもの。髪が舞うことだってあるよね!(現実逃避)考察に値する根拠なんて無い。むしろ伏線通りに読めば、展開としてはあかねが死ぬことは王道なのかもしれない。それでも死んでいないことを望む。あかね推しではなく、重曹推しであるが、重曹のため、『【推しの子】』という作品のため、死んでほしくはない。

 あかねが死んだら『【推しの子】』に残るのは滑稽さだけだ。

今週の重曹ちゃん

 登場無し!!!!!!!

次回更新は

 次回更新は何事も無ければ来週10/20(木)発売の『ヤングジャンプNo.47』だと思われます。来週まで待機。