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【感想と考察】『【推しの子】』148話「夏の終わり」【漫画】

 2024年5月9日発売「ヤングジャンプNo.23」で『【推しの子】』本編の最新148話「夏の終わり」が掲載・更新されています。

 前回の感想記事はこちら。

isoisogingin.hatenablog.com

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 私は重曹推しです。

 記事の内容やそれに含まれる感想もだいぶ重曹寄りになることはご容赦ください。

 それについて、随分と前ですが、『【推しの子】』の今後の展開について割と本気で考察した記事を書いていますので、今後の展開まで予想したい方は以下の記事をチェックしてください。この記事で書いてある考察などを前提にこの記事のように各週の感想記事も作成しています。

 ※約3年ほど前の記事になります。

isoisogingin.hatenablog.com

isoisogingin.hatenablog.com

isoisogingin.hatenablog.com

 なので、以下に含まれる感想の内容にも『【推しの子】』の恋愛要素(特にアクかな)に焦点を当てた内容が多くなります。上記内容が苦手な人、宗派が合わない人はブラウザバックしていただければ幸いです。

148話「夏の終わり」感想と考察

撮影が終わって水着回

 世の漫画やアニメにはお決まりの展開というものが存在する。野球回や水着回など、それらのイベントは意識の外から急に始まるのである。

 どうやら、『15年の嘘』の撮影は終わったようだ。本当にいつの間にという気持ちではあるが、実際重要なのは映画の内容とリアクションであり、撮影自体は意味が薄い(意味が無いとは言わないが)。何より『【推しの子】』の急展開は今に始まったことでは無いので驚かない。

 そしてこちらも例の如く、芸能界あるあるがヒロインたちの水着姿と一緒に描かれる。どうやら全員が集まれたのは撮影予備日であり、皆の予定が空いているためだそうだ。一方で不知火フリルは撮影後2か月のバカンス休暇を取っている。

 売り時かつ仕事を逃せない芸能人・役者と「大物」の地位を確立した芸能人・役者の過ごし方は大きく違うのかもしれない。或いは、不知火フリルが特別なだけか。

 当然、水着回なので日焼けオイルを塗ってもらうイベントも発生する。重曹が頬を赤らめながらアクアに塗ってもらおうとするも、そんな都合よくは行かないのだ。

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Ⓒ 集英社 2024

赤坂アカ/横槍メンゴ『【推しの子】』148話 より

黒川あかねとアクア

 そんな海に出かけた夜、黒川あかねとアクアは会話をする。あかねが「アクアの幸せを願っていること」も「そのためにカミキへ復讐に行かないように監視していること」も真実なのだろう。

 どうやらあかねはアクアを監視している。

 刃物を持ってカミキを殺害しに行こうとしていた本人とは思えないが、それも「アクアにカミキを殺させないため」の究極の回答なのかもしれない。ただ、いまだにモノローグで「手段を選ばない」と言っているのは恐怖しかない。

 アクアに対しては周囲を不幸にするから、と語りながら自分自身の存在は勘定に入っていない気がする。映画撮影は終わり、後は公開を待つのみ。本当に映画の公開によってカミキは社会的制裁を為され、復讐は果たされるのか。

 土壇場でこの復讐劇に対してあかねが突拍子もない劇薬になる可能性がある。一読者として、私はそんな気がしてならない。

有馬かなと黒川あかね

 有馬かなと黒川あかね。

 この二人は明確に対比されて描かれている本作のヒロインである。原作者である赤坂アカ先生についても過去にxの投稿上で、それを示唆する発言をしていた。

 そして、同様にアクアに恋をして、アクアの幸せを願う存在である。そんな中で私は重曹推しを公言しているのだが、一番聞きたくない言葉を聞くこととなった。重曹があかねに対して「ヨリを戻しなさい」と発言するのだ。

 ??????

 正直、読んだ瞬間はクエスチョンマークの乱立だ。仮にも上述した通り、同日の午前中にはアクアに対して恥ずかしがりながらも日焼け止めを塗ってもらおうとしていた重曹。そんな彼女が「好きだった」と過去形で語り、あかねにヨリを戻すよう示唆する。

 普通に何がキッカケか分からない。勿論、重曹自体は自己肯定感が低い傾向があるし、アクアに対して何回も裏切られるような形をとっている。しかし、其のたびに誤解を解き、仲直りもしている。今更感が否めないのだ。

 そう考えると、午前中から夜の間で何か思うところがあったと考えるのが妥当か。一つ考えられることとしては、重曹があかねとアクアの会話を聞いていたこと、か。あかねとアクアが会話している時のBBQを囲う中に重曹の姿は見えない。重曹は「アクアの復讐」について台本に描かれていること以上のことは知らない。

 そんな重曹がアクアとあかねが夜に二人きりで話しており、自分が深くまで考えていなかった「少年A」ことカミキヒカルへの復讐について語っていたら、疎外感を覚えるだろう。それと同時にあかねのように復讐について監視することも同調することもできないのだ。

 その結果として、元からの自己肯定感の低さも相まってアクアの心を溶かす存在は自分ではないと結論付けた
。そのような文脈が無ければ、撮影期間など含めて重曹が「あかねの方がふさわしい」と決定づける言動が描かれていないのではないかと感じる。

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Ⓒ 集英社 2024

赤坂アカ/横槍メンゴ『【推しの子】』148話 より

 この無理に笑っているような悲しそうな笑顔。

 ただ、赤坂アカ先生が言うコンセプト通りに行くのであれば、黒川あかねは一緒に堕ちていくタイプ。一方で有馬かなは連れ戻してくれるタイプ。重曹は自身がアクアの復讐心に無自覚なことに気付いたかもしれないが、その何も知らずに正しい方向に連れ戻してくれる存在がどれだけ眩しいか。ましてや「あかねの方が相応しい」と述べただけで、本心でアクアが好きなことに変わりはないと考える。

 次回以降の展開を待ちたい。

今週の重曹ちゃん

 展開自体は禿げるほど発狂しかけたけど、水着の重曹は可愛すぎる。当然、出てくるヒロインたちみんな可愛いけどね。ただ、重曹が日焼け止めを塗られている隣で砂に埋められているMEMも可愛かったと主張しておきたい。

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Ⓒ 集英社 2024

赤坂アカ/横槍メンゴ『【推しの子】』148話 より

次回更新は

 次回更新は2024年5月16日(木)の予定である。