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【感想と考察】『僕の心のヤバイやつ』Karte.82「僕はリハーサル中」【漫画】

 2021年10月19日にマンガクロス | 秋田書店の新作漫画が無料で読める! (mangacross.jp)『僕の心のヤバイやつ』最新82話「僕はリハーサル中」が更新されたので感想と考察を書いていこうと思います。

 前回の感想記事はこちらから。

isoisogingin.hatenablog.com

 

 

Karte.82「僕はリハーサル中」感想と考察

祝辞という貧乏くじ

 祝辞

 正式な場における祝いの言葉やスピーチであり、専ら教育現場においては入学式や卒業式で見かけることが多いものだ。

 漫画においても卒業式とは大きなイベントである。私としては『さくら荘のペットな彼女』の美咲先輩や『SKET DANCE』のスイッチの祝辞が印象に残っている。(世代バレ)

 そもそも卒業式では学生の読む祝辞としては、送辞と答辞の2種類があり、お世話になった人に感謝などの想いを伝える場であるのだ。

 そして、なんとそこに市川が選ばれた。

 先生曰く「誰もやりたがらない」という役回り。所謂貧乏くじである。

 そして、山田の隣であるという手前、「リハーサルだけなら」と受けるのである。


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『僕の心のヤバイやつ』Karte.82 より

 

リハーサルの失敗

 さて、壇上での祝辞を披露することになったリハーサルであるが、全校生徒を前に市川は極限まで緊張をしてしまう。

 結果、山田意外と話す時のボソボソ声になってしまい、マイク越しでも誰も聞こえない祝辞となってしまった。

 


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『僕の心のヤバイやつ』Karte.82 より

 

 市川はこれでちゃんとした人を探すだろうと言い訳のような言葉を並べるが、山田は市川に練習をするように提案する。

 体育館の倉庫で練習をしていると誰かが近づく音がし、市川も山田も息を潜める。

 そこには一人の女子生徒とナンパイの姿が!

 

ナンパイの気持ちと市川の気持ち

 女子生徒に告白されたナンパイはその告白を断る。その言葉に続いて語られるのは偽りのない「山田が好き」という言葉である。

 遊び癖があり、いろんな女の子とヤっていると噂のナンパイであるが、山田への想いは本気であるようだ。

 それを意図せず聞いてしまった山田と市川。

 複雑な想いの中でそれでもナンパイの「本気」だけは伝わってくる。

 だからこそ、市川も頑張っている姿を山田に見せたいのである。

 自分が山田の仕事現場で色々感じたように、今度はそれを見せたいのである。

 山田にも、ナンパイにも「自分」を伝えたいのだ。

 だから本番の祝辞もやると決意するのだ。

 マジメな市川らしい決意である。

 リハーサルとはつまるところ練習。練習は失敗して学ぶ場所である。そしてそれを活かすのは本番なのだ。


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『僕の心のヤバイやつ』Karte.82 より 

 

ヲタクの良くないところ

 今週の山田の嫉妬ポイントであった「市川が関根さんにはテストの順位を言っていた」という件であるが、せっかく会話してもマウントを取るというヲタクの良くないところが出ていた。


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『僕の心のヤバイやつ』Karte.82 より

 

送辞があるなら答辞もある?

 さて、若干の考察をしよう。

 市川が読むのは在校生が卒業生を送る「送辞」である。

 しかし、送辞があるなら卒業生からの「答辞」もあると考えるのが普通ではないだろうか。

 しかし、本作において上級生はそれほど登場機会が多くなく、ナンパイとナンパイの横にくっついていたギャルさんの2人くらいしかパッと思いつかない。

 ナンパイであれば学校での知名度然り、答辞として選ばれても不思議ではないと思うのだ。

 完全に個人的な妄想だが、市川の決意を示す送辞と、それに対抗するナンパイの答辞という一見祝辞を述べているだけで、裏では山田に対する何かしらの想いの伝える戦いが始まる可能性もあるのではないか。

 次回に期待である。