2021年10月14日発売の「ヤングジャンプNo.46」で『【推しの子】』の最新59話「憧れ」が掲載され、更新されています。
前回58話のあらすじなどは以下のリンクから確認をお願いします。
因みにですが、以前『【推しの子】』の今後の展開について割と本気で考察した記事を書いていますので、今後の展開まで予想したい方は以下の記事をチェックしてください。また、この記事で書いてある考察などを前提にこの記事のように各週の感想記事も作成しています。
ちなみに今回の記事、若干辛口ですので、ご承知を。
59話「憧れ」感想と考察
重曹ちゃんの凄さ
さて、前回らへんから本格的に動き出した『東京ブレイド』の劇。
今回の話の主軸は重曹ちゃんとあかねのヒロイン二人でした。
その中でも、まず目に入るのは重曹ちゃんの芸歴の長さが織り成す技術でした。
効果音と台詞が被ってしまった際に、それを受け手である重曹ちゃんが重要なワードを入れ込んだアドリブを挟むことで、劇の流れに変な間を生ませない。練習でも見せた『受け』の上手さを劇上でも披露します。
『【推しの子】』59話 より
あかねの凄さ
一方のあかねはと言いますと、本来であれば言葉で長々と説明する部分をリテイクによって動きでその雰囲気を再現しなくてはいけなくなったのですが、上手くクリアしたようです。
この「ようです」という言葉を入れたのは個人的な感想として後で語ります。
『【推しの子】』59話 より
そのまま劇上で対立するクラスタの登場人物として、はたまた一人の役者として、火花を散らす重曹ちゃんとあかね。
自分が絶対と思わせるような演技が認められない重曹ちゃん。
一方であかねは重曹ちゃんにどのような感情を持っているのでしょうか。
子役時代
『【推しの子】』59話 より
10秒で泣ける天才子役。
その感情を揺さぶる演技はこどものあかねを魅了し、それがあかねにとっての「役者」の始まりなのです。
重曹ちゃんと友達になりたい。
子どもが芸能界に入る理由としてはまぁまぁ妥当な、等身大の願いを持って入った芸能界。重曹ちゃんを目標に努力を続け、そしてーー来週へ☆。
といった感じなのですが、まぁその期待を裏切る過去回想が挟まるのだろうなという予測はできますね。
それならばあかねの今の演技は「昔自分が見た重曹ちゃんの圧倒的な演技」を真似している可能性があるのかなって。
もうアクかなでもアクあかでもなくあかかなですかね?
しかし、アクかなは揺るがないのである。
めっちゃ解説してくれるやん笑
まぁ細かい所の感想は置いておいて、僕としては今話の感想は見出しにつけたように「めっちゃ解説してくれるやん笑」の一言に尽きます。
『【推しの子】』59話 より
今までの『東京ブレイド』編でたくさん劇についてのアレコレが語られていたと思うのですが、創作においてはある程度共通していると思うのですよ。
セリフだと説明っぽくなるから演技でフォローする。漫画ならそれを展開と絵やコマ割りでフォローする。
ここで思い返してみるとこの『東京ブレイド』のリテイク前のシナリオを読者である私は知りません。なんかダメだったところがあって、『感情演技』が必要なシナリオに変わった。それは分かります。しかし、細かい展開は知りません。
物事を評価するのはだいたい相対評価です。ビフォーがあるからアフターが映えると思うのですよ。
例えば前の『B小町』編は重曹ちゃんのアイドルとしての自信の無さがあって、アクアの演技があって、それを知ってアクアに認めさせるためにパフォーマンスをする。重曹ちゃんの感情が展開に自然に流れていました。だからこそ解説なんてなくても読者の誰もがそのビフォーとアフターの違いを見て「神回だ!」と叫んだ訳です。
しかし、今話はアフターを見せられながら、ここがこうなった!と横で解説されているような感じです。率直に言うならあまりあかねの演技の凄さが伝わらない。映画を観ている途中にここ実は…って解説される気分。それも少し違う気もするのですが。
つまるところ、重曹ちゃんが凄い演技を見せて周りが驚いたり、あかねが禍々しい演技をしたり、それを私自身は"漫画"として絵とキャラの掛け合いで読みたかったのです。
まぁ以上を踏まえるなら本編ではアクアの辛さなどが描かれていたので、今後アクアがそれを乗り越えた演技を披露する時には、私は一読者として感情が揺さぶられるのかもしれません。
ちなみにアクアの演技を待ち望んで一か月半くらい経った。
今週の重曹ちゃん
年齢=芸歴の技術を見せつけドヤ重曹ちゃん。
『【推しの子】』59話 より