2021年9月9日発売の「ヤングジャンプNo.41」で『【推しの子】』の最新55話「開幕」が掲載され、更新されています。前回が遂に本章の山場が来そうな引きで終わったために、今週の話が待ちきれませんでした。
前回のあらすじなどは以下のリンクから確認をお願いします。
先月、『【推しの子】』最新5巻が発売されています!今までとは違う禍々しさのある表紙が目印ですので要チェックです。
因みにですが、以前『【推しの子】』の今後の展開について割と本気で考察した記事を書いていますので、今後の展開まで予想したい方は以下の記事をチェックしてください。また、この記事で書いてある考察などを前提にこの記事のように各週の感想記事も作成しています。
55話「開幕」感想と考察
『感情』の共有
公演初日、関係者が多く来場するその中に、原作者であるアビ子先生の姿もありました。アビ子先生は意外にも緊張している様子です。これは創作に関わる全ての人に共通する感情なんだと思います。漫画や小説を書く本人は勿論、それを読む『読者』である私ですら、毎週のように感想記事を書いては「他の人はどう思うのだろう」「私と同じ感情の人は居るのだろうか」と自身の感情の共有を求めてしまう訳です。文字にしろ、絵にしろ、演技にしろ、表情にしろ、様々なツールを用いて感情を共有したいという想いは共通している訳です。
『【推しの子】』55話 より
久しぶりのカップル
さて原作者の他にも、関係者として今まで見た顔がちらほらと現れます。恋愛リアリティーショーでアクアと一緒だったゆきとのぶ(あとケンゴ)もアクアとあかねに誘われたのかMEMちょ共々観に来ました。
ゆきとのぶのカップルはアツアツなようで、ひっそりとお揃いのブレスレットをつけていることにMEMちょが気が付きます。SNSに上げないように注意する当たりはMEMちょのお姉ちゃん属性とネットへの知識の深さと注意深さが窺えます。
『【推しの子】』55話 より
その他にも、監督やルビー、ミヤコさんといった最早『【推しの子】オールスター』のような面々が揃っています。
かつての天才と今の天才
一方その舞台裏ではあかねと重曹ちゃんが向き合い、宣戦布告をします。重曹ちゃんは自身のことを「かつて天才だとか持ち上げられた」と称し、あかねのことを「今まさに天才と言われている」と言い、あかねのことを意識していることを認めます。
でも、意識しているからこそ、負けたくない。重曹ちゃんは熱い想いをぶつけ、あかねもそれを受け止めるのです。それにしても、どうしてあかねはこんなにヤンデレ味のある演出が加わるのか。
『【推しの子】』55話 より
アクアの演技
アクアは一人楽屋でアイの画像を見てかつての感情を呼び起こしています。アクア曰く、自分の中の「かつての自分」の感情が抑えが効かないということです。しかし、ここで考えてみましょう。論理的に考えて、演技とは先程上述したように感情を伝えるツールな訳です。つまるところ大事な部分は伝えるべき感情であり、その点においてアクアはこの場の誰よりも、自分でも抑えきれないほど"本物"の感情を持っている訳です。
だからこそ、アクアも心を括って舞台に臨むことを決めたようです。つまり、演技を観れるのは次回以降という事で、アクアの演技がどのようなものか、それがどのように漫画で表現されるのか、期待が高くなりますね
『【推しの子】』55話 より
ここで予想としてアクアの演技がパニック障害などで失敗するといったことも考えられます。意外な展開を持ってくるアカ先生なら全くないとは言い切れないのですが、それでも私はアクアの演技が成功すると思ってます。その理由としては、ここでアクアが演技を失敗しても、それより大きい失敗「アイを守れなかった」という事実を超えることができないからです。
私の前提として、この漫画は全ての章を経てアクアたちが成長し、その経験などを活かして最後に未来軸でのインタビューで仄めかされた「作品」作りに繋がるというものがあります。そしてそれの動機となるのは確実に「アイの死」なのです。アイの死以上の失敗経験が得られない以上、アクアには失敗よりも成功と成長をすることが今後の作品作りに繋がるのかなという少しメタ的な考え方ですが、私はこんな感じに思います。
また、未来軸のインタビューで重曹ちゃんも監督もアイの死を知っていることから、どこかで各面々がアイの死の真実を知る機会が来ることが予想されますが、それを今回とするのはちょっと早いかなといった読みもしています。
今週の重曹ちゃん
ツンデレ重曹ちゃん(メイク濃いめ)も可愛いの一言。
舞台は遠目から観劇するために、普通だと濃いくらいのメイクでも舞台上では映えないらしく、なかなか豪華なメイクがされるようで。若干顔つきとか目の輝きがいつもより増しているような?
『【推しの子】』55話 より