葉のブログ

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【感想と考察】『僕の心のヤバイやつ』Karte.81「僕はお邪魔した」【漫画】

 2021年10月5日にマンガクロス | 秋田書店の新作漫画が無料で読める! (mangacross.jp)『僕の心のヤバイやつ』最新81話「僕はお邪魔した」が更新されたので感想と考察を書いていこうと思います。

 前回の感想記事はこちらから。

isoisogingin.hatenablog.com

 

 

Karte.81「僕はお邪魔した」感想と考察

マネさん登場

 さて、前回の記事で予想した通り、かの韓流のイケメンは山田のマネージャであった。諏訪祐希という名刺を渡すマネは山田曰く「実はいい人」ということである。

 山田の仕事を見学する市川に対して、諏訪さんは「多大な劣等感を抱えている」とメンタリストの如く市川の心の内をつく。しかし、このマネさんとて市川のことを貶めたいわけではないのだ。

 山田のマネージャーとして4年目になるという彼は、山田のことを誇りに思っていることが分かる。その諏訪さんが、裏表がないと山田のことを評し、山田にとって市川は自慢の存在であると語る。ある種の励ましな訳である。

 勿論、仕事優先になるかもしれない。彼氏がいることを良く思わない人も居るかもしれない。交際が仕事に支障をきたすとなった時、それをどうにかするのはマネージャーの仕事なのである。

 しかし、山田と市川は未だ付き合うに至っていない。

 重要で大きな勘違いがあったそうだ。


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『僕の心のヤバイやつ』karte.81 より

 

この関係性を言葉にするなら

 仕事場にいる人は山田含め誰もが自分の仕事に自身と責任と熱意を持って取り組んでいた。それは子どもと大人の狭間、思春期真っ只中である市川にとっては遠く、そして憧れるような風景でもある。

 他人からどう見えるのかを気にする市川であるが、それ以上に自分がどう思っているか。市川にとっての山田を意識するスタートは山田が体育のバスケで鼻を怪我して泣いている時であろう。その際に「子どもだから仕方がない」を言い訳にしたくないと泣く山田は市川にとっては、はるかに大人に見えて、一人の人間として立派に映るのだ。


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『僕の心のヤバイやつ』karte.15 より

 

 誰よりも裏表がなく、ひたむきに大人になりたいと努力をする山田の姿に恋愛としての好意以前に人間として市川は尊敬しているのだ。そして尊敬しているからこそ、それと対比される自分の子どもっぽさが嫌になる。これは恐らく当分は付き纏うような「辛さ」であるのだろう。


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『僕の心のヤバイやつ』karte.81 より

 

もう一つの言葉

 「尊敬」という言葉がするりと出てきた市川であったが、帰りの電車で山田の写真を撮っていたと山田に見せる。それは仕事中にスタッフの方と笑いながら話している姿である。モデルの現場であればもっと決め顔をしているときはあったのだろう。しかし、市川にとってはこの姿こそが、「山田が全力で仕事を楽しんでいる姿」であり、尊敬の気持ちを表すものでもあるのだろう。だから、市川には「キレイ」に映るのだ。言葉にした後、市川も山田も真っ赤になるまでがお約束である。


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『僕の心のヤバイやつ』karte.81 より

 

おまけ

 もう一人の新登場、香田ニコちゃん。控えめに見ても山田のことが好きすぎるようだが、そのニコちゃんからなんやかんやで山田に「市川のおみやげ」が無事に渡ったようでなによりである。