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【感想と考察】『【推しの子】』35話「責任感」

2021年2月25日発売の『週刊ヤングジャンプNo.13』で『【推しの子】』の最新35話が更新されたので感想と考察を書いていきたいと思います!

 

前回の34話の感想記事はこちらから!

isoisogingin.hatenablog.com

 

『【推しの子】』の最新3巻が2月に発売されているので要チェックです!

 

35話「責任感」感想と考察

ネガティブバイアス

 ネガティブバイアス

  一般的に人間の注意は成功体験よりも失敗体験に向きやすく、そのせいでネガティブな記憶の方が強く記憶に残りやすいとされている。それはある種のトラウマでもあり、重曹ちゃんが売れっ子子役から全く売れなくなったジェットコースター状態を経験したのは今まででも描かれてきた。

 そんな重曹ちゃんに今回訪れたのは「アイドルのセンター」という芸能人としての花形、注目の的となるような場所であった。今回ばかりは周りに流されることなく、黒歴史、忘れられるべき歴史を思い出させるなとセンターという大役を断る。

 

 しかし、「最後に聞いて」というルビーとMEMのお願いを聞いた次の瞬間には数時間経過しており、重曹ちゃんが二人にダンスを教える始末でした。最後のお願いが本当に最後であったためしは無く、乗せられやすい重曹ちゃんなら尚更である。


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『【推しの子】』35話より

 

 最終的には、重曹ちゃんが折れる形で本心とは真逆に「せいぜい私が引き立つように」と二人を煽るような言葉を吐き出し、そこでさらに自己嫌悪に陥ってしまう。自分の口と自分の心の乖離に嫌気がさして、でもどうにもならない不器用なのが重曹ちゃんなのだ。

 

後悔しているのか?

 JIFまで時間がない。そんな中現れたのは苺プロの稼ぎ頭「ぴえヨン」である。久しぶり(10話ぶり?くらい)の登場である。そんなひよこ頭は新生アイドルの3人にトレーニングをつけることになり、その中でパワフルに活動するルビーとMEMの姿を見て、また重曹ちゃんは乖離を感じてしまう。
  そもそも、他の二人は「アイドル」という仕事に対してモチベーションがあるが、重曹ちゃんの動機は「アクアに可愛いと言われたこと」であり、つまるところモチベーションもアクアなのである。当のアクアが「今ガチ」でキスシーンを見せつけたばかりに重曹ちゃんのモチベーションは急降下真っ只中と言えるだろう。


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『【推しの子】』35話より

 

 後悔しているか?

 大きな決断をすれば、この問いは常に付きまう。あれは正しかったのか、これは間違いか。しかし、子どもの時から芸能界の波に揉まれ、様々な経験を積み重ねた重曹ちゃんの答えは「後悔はないが向いてはいない」という自身の判断に責任を持つ強さと自信の無さの両面を表したような言葉である。

 重曹ちゃんの意識には常に「私なんかが」というフレーズがあり、それは過去の失敗経験から生まれたものである。だからこそ重曹ちゃんにはアイドルとして今までの失敗体験を全て吹き飛ばすような成功体験を積んでほしい。私なんかがと卑下しなくていいような自信をつけてほしいんだ。今回のJIFがそのきっかけになるかもしれないし、まだ先の物語かもしれない。でも、重曹ちゃんには失敗を知っているという強さを胸に最高の舞台で最高の笑顔を見せてほしいんだ。

 

責任感はお互い様

 自分が選んだ道だから、私がセンターなんか、重曹ちゃんの言葉や思考スタイルには常に自身の責任がある。アイドルを選んだ理由として「アクアに乗せられた」という他人を使うことはしないし、センターだって自信の無さを持つ一方でグループとして自身がセンターになった方が良いと考えると受け入れてしまう。重曹ちゃんはツンデレでチョロインであるが、それだけではなく責任感がつよつよの子なのだ。(こうして考えると重曹ちゃんの圧倒的ヒロイン力というか属性が強すぎて禁止カードレベルなのだ)

 しかし、その重曹ちゃんに声をかけたぴえヨンは重曹ちゃんの細かい部分まで見ていて、重曹ちゃん自身が否定する重曹ちゃんを肯定してあげる訳です。そして、そのひよこ頭はアクアと同じ背丈である訳ですよ。


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『【推しの子】』35話より

 

 なら、なぜアクアがぴえヨンを演じているのか。その答えは簡単でアクア自身も責任感の強いタイプだからである。自身が重曹ちゃんをアイドルの道に引きずり込んだと理解しているからこそ、アイドルグループの中で気持ちが離れ始めている重曹ちゃんを放っておくわけにはいかない、どうにかしなくてはと考える訳です。

 

 お互い責任感が強く、相手に知られないように支えるという意味では、『かぐや様』の石ミコの香りがしますね。というより『かぐや様』を先に読んでいた私としては重曹ちゃんとアクアの関係性は『かぐや様』裏主人公と裏ヒロインである石ミコを物語の中心に持ってきたようにしか思えない訳です。そして大好物なんです

 つまり、今アクアが重曹ちゃんを支えたように、今度は重曹ちゃんがアクアを支えるかもしれないし、お互いに支え合うかもしれない。二人とも責任感は人一倍あるので、様々なものを背負うのでしょう。その時、今回みたいに認めてくれる存在が近くに一つでもあれば人間は進めるでしょう。

 てか、なんならベランダで二人で楽しそうにしゃべるとか、結婚後まで想像できてしまうけど。もはやデート回と言っても過言ではないのでは?(しかし、アクアと重曹ちゃんが結ばれることが重曹ちゃんが未来の時系列で「あーくん」呼びしていることから確定していると仮定する) 

 

今週の重曹ちゃん

  アクアへの恋心と期待を隠しきれていない重曹ちゃんでご飯が食える。


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『【推しの子】』35話より