2024年6月6日発売「ヤングジャンプNo.27」で『【推しの子】』本編の最新151話「キャッチボール」が掲載・更新されています。
前回の感想記事はこちら。
また、150話を受けて重曹とアクアの関係性の変遷の整理や今後の展開の考察を少しだけした記事を作成しています。こちらも気になる方は是非。
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私は重曹推しです。
記事の内容やそれに含まれる感想もだいぶ重曹寄りになることはご容赦ください。
それについて、随分と前ですが、『【推しの子】』の今後の展開について割と本気で考察した記事を書いていますので、今後の展開まで予想したい方は以下の記事をチェックしてください。この記事で書いてある考察などを前提にこの記事のように各週の感想記事も作成しています。
※約3年ほど前の記事になります。
なので、以下に含まれる感想の内容にも『【推しの子】』の恋愛要素(特にアクかな)に焦点を当てた内容が多くなります。上記内容が苦手な人、宗派が合わない人はブラウザバックしていただければ幸いです。
151話「キャッチボール」感想と考察
エモすぎる過去との対比
150話を受けて展開を考察したりしたけど、なんも関係ない。個人的には言葉にするのさえもっと時間がかかるものだと思っていた。どうせ、無難にデートっぽいことして終わりでしょ。それが更新前の私のスタンスである。
ところがどっこい。
サブタイトル「キャッチボール」。
そう怒涛の伏線回収ラッシュである。
今まで幾度となく引用してきた30話と38話の感想記事。つい先週書いた今後の展開考察の記事にも引用している。その場面に重ねるようにして描いたアクアと重曹のデート回である。
冷静に考えて物語の中でも2年が経過している。重曹とアクアが学校をサボってキャッチボールをした日。アクアは重曹を誘って公園でキャッチボールをした。重曹の初めてのキャッチボールでもある。
そして、この物語において早々に行われたタイトル回収。アイドルとして自信が持てない重曹に対してアクアが見せた「重曹のことも見ている」というヲタ芸。そこで重曹はアクアに対して箱推しではなく、単推しにさせることを誓う。
物語上は2年前。読者視点では3年以上前のことである。それでも、その時の経験は二人にとって大切なものだし、その誓いも生きている。
キャッチボールをしながら、お互いの想いも吐露し合う。勿論、告白とまでは行かない。それでも、ツンデレで素直じゃない重曹と天邪鬼なアクアである。この二人が不器用ながらも想いを少しでも伝える姿には重曹推しとして涙が止まらない。
Ⓒ 集英社 2024
赤坂アカ/横槍メンゴ『【推しの子】』151話 より
アクアの夢
重曹が卒業して制服姿がコスプレになってしまった。それが示すことはアクアとルビーの卒業も近いということだ。そんなアクアの現状の夢は心臓外科医になること。前世では叶えることができなかった”長い長い夢”。
それを叶えるチャンスが与えられた。それは、前世で体を思うように動かせなかったルビーがアイドルとして思いっきり歌っているのと同じである。つまりは転生の妙だ。
そして、重曹はアクアの夢をまるで自分事のように褒めるのだ。重曹が評する「助けたがり」というアクア像は、正しくアクアを近くで見てきた者の言葉なのだろう。重曹自身も助けられ、同様にしてアクアがあかねや様々な人に手を差し伸べる姿を見てきた。
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赤坂アカ/横槍メンゴ『【推しの子】』151話 より
今までお互いに拗れ、衝突し、諦めようとしていた。それでも心の中に一貫してあった相手への感情。それがあるからこそ、ボールを投げるのと一緒に想いの乗った言葉も口から出てくるのだろう。
重曹の夢と卒業ライブ
重曹の現在地。
アクアの演技によって役者として力を出せた再会。アクアに頼み込まれて始めたアイドル活動。アクアの行動によって励まされたファーストステージ。
2年間活動を続けても、本質は変わらないのだろう。重曹は自分に自信が無さすぎる。だから、アクアへの恋愛同様にアイドル活動でも引け目を感じている。ルビーほど魅力的ではない。MEMほど盛り上げ上手でもない。それでも重曹は覚悟を決めたのだ。
覚悟を決めたら真っすぐ。
今回のキャッチボールもそうなのだろう。「デート」という言葉を用いてみたり、アクアに対して正面から想いをぶつけてみたり。今までそれを出来ない姿を見てきたからこそ、重曹の頑張りや緊張も伝わってくる。
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赤坂アカ/横槍メンゴ『【推しの子】』151話 より
だからこそ、考察通り重曹の「卒業ライブ」は物語上大きな意味を持つイベントとなる。とりあえず、復讐終わってエピローグで流すみたいなことは無さそうで安心だ。それと同時に私が公開した卒業ライブに関する考察も若干あり得るのでは、と思う。
重曹は「星野アクア」にとっての推しの子になるために卒業ライブでとてつもない輝きを放つだろう。その想いはアクアに対するものであっても、他のB小町ファンがそんな重曹を見て卒業を惜しまないはずがないのだ。
つまり、卒業ライブを以て、重曹は「才能に溢れ、誰からも愛され、価値のある」人物として認められるほどの才能と実力と人気を示すのだ。上記に示した要件はカミキヒカルが殺人を犯す際の言葉から引用している。
卒業ライブによって重曹はカミキの殺人対象となる。このようにアクアの復讐の道と恋愛の道は交わってくる可能性がある。ただ、誰でも考えれば分かると思うが、アクアが重曹含め知り合いをカミキに殺害された場合、映画が公開されていたとしても復讐が成功したとは言えない。重曹が殺害されようものならアクアは闇落ち鬱エンド確定だ。
だから重曹は死なない。
これはメタ的な考察でもある。
ただ、146話にもある通り、「死んだら忘れる」という約束をした張本人がカミキに殺されるなんてことがあって良いはずがないのだ。だから、結果としては重曹が狙われるものの、カミキは失敗or鏑木Pらの策によってカミキが制裁を受ける。さらに突っ込んだ考察をすれば、カミキにナイフで刺されるものの事前に仕込みで身の安全は確保した状態で重曹は刺されたフリをする、くらいの展開はありそうだ。
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赤坂アカ/横槍メンゴ『【推しの子】』146話 より
こうすれば、天才アイドルであるアイはナイフで刺され亡くなってしまったが、天才役者は刺されても死ぬことはなかったという展開になる。未来軸での重曹の不謹慎な発言にも辻褄が合うかもしれない。
あまり詳細な考察をしても外れるのが恥ずかしいので、妄想はこれくらいにする。ただ、方向性として①重曹の卒業ライブにアクアの復讐が結果として関与してくること、②鏑木Pの策が何かしらある可能性があること(単純に卒業ライブに関する策の可能性もある)、③重曹は死ぬようなバッドエンドは想像しにくいこと、これらは押さえておきたいと考える。
追記:上記展開の場合、卒業ライブは前座的な扱いになってしまう。加えてアクアの関与の仕方によってはアクアに嘘をつく形になってしまう。しかし、物語上重曹は嘘をつかず純粋にまっすぐなところが良いところであり、アクアもそこに惹かれていることは明白。そんな重曹に嘘の演技をさせるのかという疑問は残る。
そうなれば、アクアと重曹にとって卒業ライブが純粋にお互いに推して推されての場ではなくなってしまう可能性もある。そのため、今回のようなお互いの想いを純粋に言葉にした回は一層貴重に感じる。
今週の重曹ちゃん
冷静に考えるとコスプレデートってなかなかの癖ではある。勿論、今回は目的地が学校だからこその論理的な制服による武装な訳だが。これに目覚めて、未来軸でアクアが重曹に制服コスプレを要求する(ちょいキツイか)2次創作漫画とかなんぼあっても良いですからね。
マジで、今回の制服デートはアクアの性癖を少し歪めていると思う。重曹も高校卒業しているとは思えないほどの童顔だ。それも可愛い
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赤坂アカ/横槍メンゴ『【推しの子】』146話 より
次回更新は
次回更新は2024年6月13日(木)の予定である。