2023年5月9日にマンガクロス | 秋田書店の新作漫画が無料で読める！ (mangacross.jp)で『僕の心のヤバイやつ』最新120話「僕らは酔っている」が更新されたので感想と考察を書いていこうと思います。
前回の感想記事はこちらから。
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120話「僕らは酔っている」感想と考察
飲み会が持つ「雰囲気」
世の中には2種類の人間が存在する。
内向的なタイプか外向的なタイプか。
勿論、極端に2分割することは出来ない。十人十色、人の数だけ「程度」は存在し、アナログで語るべきなのだろう。それを踏まえた上でも『僕ヤバ』では市川が極端に内向的な方に位置することが描かれてきた。
勿論、家族や友達、何より山田との関係を通じて変化はしてきた。しかし、それは「とても内向的」から「少し内向的」へと程度が変ったに過ぎない。本質的に内向志向である市川は家族に山田との関係を打ち明けるタイミングを逃し続けている。
そして、それは偏に「客観的に自分を見る能力」が影響しているのかもしれない。市川は同世代と比較すれば大人びているのだ。ふとした瞬間に冷静になり、自分にブレーキをかけるタイプ。それが結果として内向的となる。
ただ、そのブレーキは山田が居る場合に限って外れることがある。そして、それは山田の側も同様なのだ。そして山田は本来よりブレーキが得意なタイプではない。外交的で自分を出すことに躊躇しないタイプ。そんなもとよりエンジンが凄い山田に油を注ぐのが「飲み会」なのだ。
(勿論、中学生組はウーロン茶である)
しかし、飲み会は酒だけに非ず。
その雰囲気まで含めて「飲み会」なのだ。
秋田書店 桜井のりお『僕の心のヤバイやつ』Karte.120 より
飲み会の場＋ギャルの山田はもはや中学生には見えない。
市川も視線のやり場に困っている描写がちらほらと描かれる。
そして私は思うのだ。
飲み会という雰囲気は人を半ば強制的に外向志向にする。市川も報告の機会をうかがっていたが、結局はタイミングを逃してしまう。それでも最後に山田の方から報告したのは山田の想いの強さは勿論であるが、飲み会という雰囲気も影響していたのかもしれない。
ももちゃん登場
地雷系ファッションにギザギザの歯。
ヲタクの好きなもの詰め合わせのような新キャラ「ももちゃん」。おねぇのバンドでドラムを叩く彼女は、市川家にも来訪(宿泊)しているようだ。
ギザ歯が愛おしい。
秋田書店 桜井のりお『僕の心のヤバイやつ』Karte.120 より
そして、飲み会は人を外向的にするだけではない。
そう、異性との出会いの場でもある。
ももちゃんはわざとらしく市川に対して「また泊まりにいくから」と意味深な発言を残す。それには思わず山田も嫉妬の表情である。というより「彼女」になったからか、今まで以上に表情が厳ついのである笑
最終的には一方的に彼女マウントを取るのだ。
秋田書店 桜井のりお『僕の心のヤバイやつ』Karte.120 より
ももちゃんの彼氏についての考察
考察というより自明のことであるが一応記述しておく。飲み会終盤でももちゃんを迎えに来るももちゃんの彼氏「ショーゴくん」。山田を見て気まずい表情を浮かべる。
それもそのはず。
しょーごくんは118話で山田をナンパしていた輩だからだ。
秋田書店 桜井のりお『僕の心のヤバイやつ』Karte.118 より
ももちゃんが自ら言う通り「クズ」な性格らしい。
女癖が悪いことに違いない。
おねぇは流されない
一方で、飲み会の場であっても未成年二人の引率者としてお酒を飲まないようにしているおねぇは市川に似て、マジメでしっかり者なのだろう。
そしてその姿は山田にとって眩しく映るのだ。
だから帰り道に出た山田の報告は飲み会という雰囲気に流されたのではなく、そんな中でしっかり自分を持っている憧れの存在への素直な言葉なのだろう。
秋田書店 桜井のりお『僕の心のヤバイやつ』Karte.120 より
口から出た言葉は想いのままで、言葉途中でつっかえる。市川を幸せにしたい。もっと大人になりたい。まるで酔っているかのように腹の底から次々と口へと出てくる。
その分だけその想いは本心で、強い気持ちなのだ。
そしてそれを受け止めるおねぇはやはり良い大人なのだ。
(その後おねぇがストロング缶を3.4本空けているのは見ない)
主のイチオシシーン
上述した通り、ももちゃんの登場シーン。
服装やキャラが好み過ぎた。
次回更新は
『僕の心のヤバイやつ』は、マンガクロス | 秋田書店の新作漫画が無料で読める！ (mangacross.jp)で隔週更新である。次回更新は2022年5月23日予定だ。
