2022年9月15日発売「ヤングジャンプNo.42」で『【推しの子】』の最新94話「躍進」が掲載・更新されています。
約束された展開。
前回の感想記事はこちら。
私は重曹推しです。
記事の内容やそれに含まれる感想もだいぶ重曹寄りになることはご容赦ください。
それについて、ちょうど一年ほど前ですが、『【推しの子】』の今後の展開について割と本気で考察した記事を書いていますので、今後の展開まで予想したい方は以下の記事をチェックしてください。この記事で書いてある考察などを前提にこの記事のように各週の感想記事も作成しています。
94話「躍進」感想と考察
ルビーの躍進
『【推しの子】』お決まり時間飛ばしの術。
人の半生を描くのだから時間を巻いていかなくてはいけないのは重々承知である。遂にはこの爆速時間経過に実家のような安心感を覚えるかもしれない。
(作者の意図的なものなのだろう)
その間の展開はサブタイトル通り。
ルビーは芸能界で活躍の場を広げていく。その例として、ルビーは「新星賞」を受賞し、B小町のYoutubeチャンネルの登録者は30万人から100万人へと増加した。
しかし、一方で圧倒的な光は影を産む。B小町の撮影はルビー無しでは成しえなくなった。ルビーが居ないと動画のコメント欄が荒れる。急増したチャンネル登録者の70万人はルビー目当ての人が大半であり、その人にとってルビーの居ない動画は攻撃の対象となる。
私個人としては、観たくないなら観るなというタイプであるが、一方でインターネトの世界には悪意を持って人を傷つけるコメントを残す人が居ることも事実である。
『【推しの子】』94話 より
モノローグの中で正しくその様子が描かれている。
ルビーを「人気が高い」と称するこのシーン。しかし、ルビー以外のメンバーの顔にフキダシが重ねられている。漫画のコマの真ん中に描かれたキャラの顔に被るフキダシ。これは故意的な描写であろう。
(私としては、誠に遺憾である)
しかし、それほどまでにルビーが注目を集めていることは理解できる。
『【推しの子】』94話 より
ルビーのなんというかジメジメとした人間の嫌な部分を出したかのような展開。前前々話くらいから、そのキャラ崩壊気味の部分には触れているのでもう触れない。いったんそういうもんと流して読むことにした。
(仮にも事務所に顔出すなら、話す機会あるやろ!とか)
(そう言えば、重曹とアクアはどうなっとんねん、とか)
ルビーが重曹とMEMと切磋琢磨笑い合って過ごすB小町。そんな彼女たちの努力を知っているからこそ、ルビーが復讐しか眼中にない表れであると分かっていても、ルビーが一人で人気になるのは悲しいし、普通にガッカリなのだ。
壱護とアクア
ルビーのお陰で忙しくなった苺プロ。
ルビーのマネージャーとして、ADであった吉住が転職。しかし、それでも回りきらないくらいに仕事が舞い込んでくる。社長であるミヤコは精神と睡眠時間を削られているようで、アクアは気遣う素振りを見せる。
『【推しの子】』94話 より
ミヤコもルビーもアクアにとって家族である。
そこでアクアは強硬策をとる。
ルビーの後を付けることで、壱護の居場所、ルビーとの繋がりを突き止める。壱護曰く、シスコンである。
(私としてはシスコン設定あったな、と)
そこでアクアは壱護と会話を始める。
芸能界に未練があるのではないか、と。
『【推しの子】』94話 より
果たして、壱護が苺プロに戻るか。
恐らくその答えは「No」であろう。
未来軸でも、同様に釣り堀に座っていたことがその根拠である。しかし、アクアも壱護を「許す気は無い」と評価することから、これから描かれるのはある種取引のようなものになる。アクアとしては、ルビーに対して何かしら楔を打つ手段になり得るかもしれない。
壱護、お前が戻って来て良いのは、ミヤコさんが限界を迎えたときだけだ。しかし、それでも姿を見せることなく、陰から手伝うべし。なんならまずはミヤコさんが倒れるような展開にならないことを望む。
今週の重曹ちゃん
重曹とMEMが可哀そう。
フキダシは被るし、ルビーには気を遣う。
完全に描いていた理想像とは違う状態である。
MEMに至っては94話はデフォルメされまくりで溶けていた。可愛いから許せる。
『【推しの子】』94話 より
次号休載
次の更新は9/29(木)です。