2025年1月5日に少年ジャンプ+|人気オリジナル連載が全話無料!の最強WEBマンガ誌 (shonenjumpplus.com)で『ふつうの軽音部』52話「一歩ずつ進む」が更新されたので感想と考察を書いていこうと思います。
52話「一歩ずつ進む」感想と考察
新体制の波紋
前回51話では、新体制となった軽音部の様子が描かれた。新しくなった部長、副部長。その中で鶴先輩の思惑によって始まった「パート練」。その取組は各所に波紋を広げている。
バンドの解散理由として尤もらしいものに「方向性の違い」が挙げられる。音楽というものへの姿勢、取り組み方、好きな音一つとっても十人十色である。そんな多様な要素の中で正解の無い音楽を突き詰めていく行為こそがバンドである。
上記を考慮した場合、「パート練」が上手くいく訳がないのだ。音楽への姿勢は人それぞれ。そんな環境の中で集まったグループがバンドという単位である。そのバンドの垣根を超えた取り組みは余程の目的意識が無い限りは破綻してしまう。
亀屋部長が提案した「パート練」。しかし、それは裏で鶴先輩の働きかけによって始まっていることは明らかだ。しかし、多くの部員はそんな裏の事情を知らない。
部内ではパート練への否定的な意見が多数を占めるようになっていく。それも「亀屋部長より鶴先輩の方が部長に相応しい」という評価付きで、だ。これこそが鶴先輩の1つの狙いなのだろう。
Ⓒ 集英社 2025
クワハリ/出内テツオ『正反対な君と僕』52話 より
鶴先輩は着々と軽音部を作り替えていく。
厘はどうやら鶴先輩の思惑に気付いていそうだ。パート練も「家で出来る練習を集まってやる意味はない」と前回51話で思っていることから、誰かしらの思惑が働いていることは疑っているのだろう。
だからこそ、着実に歩みを進める鶴先輩に対して、厘が、はーとぶれいくがどのような対応をするかが楽しみである。
はーとぶれいくの歩み
はーとぶれいくは、ハロウィンライブに向けて新曲を練習する。しかし、新しい曲を練習するということは、歴が浅い鳩野に対して特に負荷が大きい。実際、鳩野の技術が追い付いてこない。
ここで1つ疑問。新曲が何かは明らかになっていただろうか。私の記憶では鳩野が提案したところで終わっていた認識である。そのため読者には新曲が何か明らかになっていない前提である。
となれば、ハロウィンライブではーとぶれいくが新曲を披露する。そのタイミングが読者視点でもお披露目の場となる。確定の山場だ。
今回分かったのは特にギターが難しいと言うことだろうか。曲の特徴となっているのか、鳩野視点での感想と捉えるかは解釈によって異なるだろう。
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クワハリ/出内テツオ『正反対な君と僕』52話 より
鶴先輩が己の計画を遂行するのと同様に、鳩野も自身のスキルの向上に向けて、1歩ずつ前進しているに違いない。だから今回のサブタイトルもある意味でダブルミーニングなのだろう。
鷹見の理由
鷹見が鳩野に突っかかったり、彩目の言葉が逆鱗に触れたり。その理由は中学校時代にあることが明かされた。ここに対しては次回か次々回の近いうちの感想記事でまた考察していきたい。
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クワハリ/出内テツオ『正反対な君と僕』52話 より
ジターバグ/ELLEGARDEN
今回はーとぶれいくが演奏していたのは、ELLEGARDENの「ジターバグ」。以前も演奏していた曲を反復練習している訳だ。この曲は、軽音部で度々演奏される曲であるのは勿論、『ふつうの軽音部』や鳩野という人間を表している表題曲でもあるに違いない。
主のイチオシシーン
彩目が鳩野を励ますシーン。自身の過去の記憶を振り返り、初心者である鳩野に言葉をかける。その言葉は新曲をやることになり、目の前に壁を感じている鳩野にとって必要な言葉であろう。
明白であるが、話を重ねるごとに彩目のツンツン度は下がり、デレデレ度は上がっている。典型的なツンデレキャラはここでも健在だった。
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クワハリ/出内テツオ『正反対な君と僕』52話 より





