葉のブログ

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【感想と考察】『正反対な君と僕』47話「ひねくれ者の行進」【漫画】

 皆様、明けましておめでとうございます。

 2024年1月8日に少年ジャンプ+|人気オリジナル連載が全話無料!の最強WEBマンガ誌 (shonenjumpplus.com)『正反対な君と僕』最新47話「ひねくれ者の行進」が更新されたので感想と考察を書いていこうと思います。

 遂に西さんと山田が結ばれた。

 そんな前回の記事はこちらから。

isoisogingin.hatenablog.com

 因みに私の推しはタイラズマです。

 皆でタイラズマを全力ですこりたい。

isoisogingin.hatenablog.com

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47話「ひねくれ者の行進」

ひねくれ者の平

 サブタイトル「ひねくれ者の行進」。

 「ひねくれ者」が平であることは自明だ。

 つまり、最新47話はタイラズマ回である。

 そして、今までの平と東の積み重ねが色々と見えてくる神回であったと思う。

 平はよく考えるタイプだ。そして今回の思考のキッカケは山田である。山田が西さんと付き合ったことを全員で祝う。その行動は平にとっては素直に喜ばしいことである。

集英社 阿賀沢紅茶 『正反対な君と僕』47話 より

 しかし、ここで東は気が付くのだ。

 平は笑うということを我慢しがちだ、と。

 東曰く、指で口角を押し上げた様な笑い方。

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集英社 阿賀沢紅茶 『正反対な君と僕』27話 より

 平は、声を上げて心の底から笑うような仕草をしない。一方の東は声を上げてガハハハッと笑うタイプだ。

 平の笑い方に関しては、今までも描かれている。例えば、第27話。修学旅行先で皆が声を上げて喜ぶ中で、平は一人口角を上げている。

 勿論、笑うと喜ぶは厳密には違う。

 そのため正しい事例とは言えないが、平は物語序盤からこの表情を多く見せている。

 (敢えてこのシーンを選んだのは東とセットで見せたかったからという、筆者の個人的思想のためである。)

平が笑わない理由

 結論から言おう。

 平は、引き笑いをするタイプだ。そしてその笑い方を幼いころから友達や姉?に指摘されてきた。その指摘がトラウマとなった。

 恐らく言った側はそこまで気にしていない。

 ただ、言われた側は気にしてしまう。

 これも世の常である。

 幼いころに言われた何気ない言葉を平は高校生となった今も無意識に引き摺っている。

 ここで大事なのは無意識に、ということ。

 平自身は、東に言われるまで気にもしなかった。それでも後付けでそのように考えられるような経験はあったのだ。

集英社 阿賀沢紅茶 『正反対な君と僕』47話 より

東の前進

 平が乗車ホームの位置を変えたことによって、平と東は登下校で一緒になる機会が増えたように感じる。

 そんな二人が初めて帰路を共にしたのは第20話。ボウリングに言った帰りに、平は東の元カレとの関係を聞いて東のことを気にかけた。

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集英社 阿賀沢紅茶 『正反対な君と僕』20話 より

 最新47話では、東の口からその一言が大きい意味を持っていることが直接告げられる。

 東自身も無意識だった東が疲れていく原因。他人に軽く見られがちなのは全てを軽く許してしまうから。そのことが腑に落ちて東は楽になった。

 だから東は前進している。

 平との関係を通して、東は過去の人間関係や自分自身を見つめなおし、現在の交友関係を大切にし、将来の恋愛に備えている。

 その様子は、第24話で修学旅行の準備をナベたちと行ったこと第32話の東の鈴木みたいな恋愛がしたい宣言をしたことで分かる。

 前に進む。それは平のお陰なのだ。

 読者の恋愛的な視点を抜きにして、それでも東にとって平は大切な友人に違いないのだ。東は平を信頼している。それは平の横で不審者の様な恰好で寝ていることからも分かる。

集英社 阿賀沢紅茶 『正反対な君と僕』47話 より

平の行進

 東は間違いなく前に進んでいる。

 一方で平自身はどうか。

 平は今恵まれている、と称する。以前よりも素直に祝える友達が居て、弱みを打ち明けられる相手も居る。

 しかし、平自身は何も変わっていない。

 平の頭の中には嫌な記憶が思い出し易いところにある。そしてそれらを引き出しては現状と紐づける。

 平は自傷行為にも近い自身のその行動が嫌いだ。だから、平はその行動を辞めない限り、前進とは言えないのかもしれない。

 集英社 阿賀沢紅茶 『正反対な君と僕』47話 より

 ただ、その鍵は東なのだろう。

 考えなさすぎる東に考えすぎな平が影響を与えた様に、考えすぎな平に考えなさすぎる東が良い影響を与える。

 東の突飛な行動は平の思考を遮断する。

 たったそれだけのことで、平は自傷行為と称した暗い思考の堂々巡りを忘れるのだ。

 平と東はお互いに良い影響を与え合っている。しかも無自覚的に、だ。この関係性がどれだけ尊いか。また別の記事でまとめて語りたい。

主のイチオシシーン

 最後の一コマ。

 東のツボった豪快な笑い方につられるように、引き笑いを曝け出す平。

 声を上げて笑うことを無意識に我慢していた平にとって、この笑い方を見せることは東に心を許している何よりもの証拠になる。

 こうして、「二人だけの秘密」「俺(私)しか知らないアイツの一面」がまた増えた。

 どうしてタイラズマはこれほど尊いのか。

 タイラズマは最高だ。

 集英社 阿賀沢紅茶 『正反対な君と僕』47話 より

次回更新は

 次回更新は恐らく2024年1月22日(月)になると思われる。