2022年5月24日にマンガクロス | 秋田書店の新作漫画が無料で読める! (mangacross.jp)で『僕の心のヤバイやつ』最新97話「僕はただ心配」が更新されたので感想と考察を書いていこうと思います。
前回の感想記事はこちらから。
97話「僕はただ心配」感想と考察
豚野郎の対応
さて、前回の記事で「豚野郎=香田ニコ」説を推した。
しかし、今回はそんな仮説の答え合わせは置いておいて、物語が進む。
山田について勝手な妄想を繰り広げる豚野郎に、市川は凸るのだ。
「FF外から失礼します」
枕詞の後ろに続くのは、投稿を消した方が良いという内容である。
ネットリテラシーだなんだと言い訳を並べ、普段妄想を繰り広げる自分を棚に上げてポチられたリプライに対する豚野郎の反応は即ブロである。
そもそも、インターネットにおけるツールなんて、自分が自分のためにやることが多いだろう。そんな世界において、自分と合わないものとハッキリ線引きをするのはある意味正しいと言える。
『僕の心のヤバイやつ』Karte.97 より
妄想の暴走
山田は呑気なもので良さげなスポットで市川とテレビ通話をする。
デートスポットらしき海辺で、瀬戸内海に浮かぶ島々を眺め、同じ景色を共有するのだ。
『僕の心のヤバイやつ』Karte.97 より
しかし、市川の方は気が気ではない。
同じ風景を見ても、その切り取られ方で解釈が大きく変わることは往々にしてある。
豚野郎の方は、市川を即ブロして終わりだったのに対して、市川は別垢で監視して豚野郎の地元が広島であることを知った。
さらに、追い打ちをかけるように、山田がスマホを水没させるのだ。
これは山田視点では、後ろに山田ママが現われ、驚いてスマホを水没させてしまったという悲しい出来事だ。一方で市川視点では、後ろに人影が現われ、急に通話が繋がらなくなった。
二人の見えている景色は全く違うのだ。
『僕の心のヤバイやつ』Karte.97 より
まさかの邂逅
97話冒頭で市川は、自身と豚野郎が似ていると感じる。
正しく、その似ている部分が暴走する。
山田が襲われたのではないか、と悪い思考だけが一人歩きし、電話をかけても既読がつかない。広島の事故や事件について検索してみたり、関根に山田に連絡取れるか訊いてみたり。
本来ならありえないと笑って済ませるような僅かな可能性。
それでも、その可能性がゼロではなく、悪い可能性であるということに、市川はジッとしてられないのだ。
だから、市川は最終手段に出る。
山田パパとの邂逅。
いつか来ると思っていた、山田パパの市川に対する勘違いと山田パパと市川の対峙。
それがこれほど早く叶う日が来ようとは誰が思っただろうか。
『僕の心のヤバイやつ』Karte.97 より