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【感想と考察】『僕の心のヤバイやつ』Karte.75「僕はどう生きるか」【漫画】

 2021年7月13日にマンガクロス | 秋田書店の新作漫画が無料で読める! (mangacross.jp)『僕の心のヤバイやつ』最新75話「僕はどう生きるか」が更新されたので感想と考察を書いていこうと思います。

 前回の感想記事はこちらから。

isoisogingin.hatenablog.com

 

 7月8日に最新5巻が発売されています。今更新されている学校でのバレンタイン回の前の山田家でのチョコ作りまで収録されていますので、是非購入して読んでみてください!

 

Karte.75「僕はどう生きるか」感想と考察

お返しを何にするか

 ホワイトデー

 それはバレンタインに貰ったチョコのお返しとして男性から女性へプレゼントをする日。貰ったものの3倍くらいのものを送るだとか、渡すものによって意味が異なるだとか噂があるがここら辺は諸説ある。

 勿論バレンタインの翌日である物語の中では、日付的に3月14日はまだ先のことである。しかし、実際にチョコを貰った男子としては、何を送るか頭を悩ませていたら1ヶ月などあっという間なのである。

 そう。時間が一瞬で経過するほどに男子は浮かれるのである。それは市川でも例外ではないのだ。そう、山田に手を振られれば手を振り返すし、男子の会話の中で暗にチョコを貰ったことを明らかにしてしまうほどには市川も浮かれているのだ。この浮かれっぷりに読者としても「遂に浮かれるところまで来たか」と後方で腕組して読んでしまいますね。


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『僕の心のヤバイやつ』Karte.75 より

 

想いを受け取った人も居れば受け取れない人も居る

 しかし、好きな人からチョコを受け取れた人が居るということは受け取れない人も居るのが現実だ。陽のあるところには陰が存在するのだ。そしてそれは必ずしも陽キャが陽で、陰キャが陰とは限らない。

 ここで女とヤリまくりと噂のナンパイにスポットが当たるのだ。今までは事あるごとに山田に手を出そうと狙っている「悪役」のように描かれていただろう。学祭では誘って振られ、ある年末の夜は市川に山田のことを問いただそうとする。しかし、他人が貼るレッテルとその人の本心からの行動が必ずしも合致するとは限らない。ナンパイも遊び目的ではなく、本心から山田のことが好きなことが明かされた。

 そして、それは市川が「山田のことを好きだ」というその言葉を遮るほどには本気なのだ。卒業までまだ一か月ある。つまり卒業式までは告白して付き合える可能性を残しておきたい、この恋を終わらせたくない。ナンパイのそんな想いが読み取れる、なんとも切ない今話であった。


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『僕の心のヤバイやつ』Karte.75 より

 

 桜井のりお先生の信条が表れている回

  私自身、このように主軸となるキャラクター以外の「実は……」という一面を見せる展開は大好物である。それは、物語の主人公になりえない「モブ」という存在も、等しく物語上の登場人物であり、登場するからには何かしらの役割をもっているのは、当然として、その中で「人間らしい」一面が見られるからだ。実際、現実世界でもある一面だけの人間など存在せず、全ての人間は違う角度から見れば違うように見えるのだ。だからこそ人間関係の中で様々なあれこれが生じるのだ。そして、このような一人から様々な面を見る展開は桜井のりお先生が信条とするところの『2人を取り巻く人々や環境、過去なども愛おしいものにしたい』から来るのだろう。


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『僕の心のヤバイやつ』Karte.75 より

 

 次回以降の展開の考察

  ナンパイがただ山田にちょっかいをかける「モブ」ではなく、本気で恋心を抱く一人の学生であるからこそ、ナンパイを否定することはできない。そして市川とナンパイは「山田に好意を抱いている」という点では同じ立場になってしまう訳である。『次号、ナンパイが本気出す』と最後に煽りがあるが、本気で動いたナンパイを今の市川はどうすることも出来ないのだ。

 しかし、市川は今までの話を経て「自分が山田のことを好きだと自覚する」「山田が自分のことを好きなことを自覚する」という2つのステップをクリアした。だからこそ、ナンパイという競争相手の登場によって山田に対して想いを告げるような展開が来るかもしれない。私はそのように思いながら次回更新の7月27日を楽しみに待つ。