2022年1月よりアニメ化され、今界隈でアツい『着せ恋』。
正式タイトルは『その着せ替え人形は恋をする』であり、2018年から『ヤングガンガン』で連載されている漫画である。ちなみに「着せ替え人形」で「ビスク・ドール」と読むことは覚えておいてほしい。
私は『着せ恋』を連載当初から読んでおり、いくつか感想記事も書いた。
古参アピではなく、単純に好きな漫画がより多くの人に楽しんでもらえているのが嬉しいのだ。ニチャニチャしてしまう。
そこで、私は思う訳である。
なぜ、喜多川海夢はこれほどに可愛いのか。
その私が抱いた疑問に立ち向かうべく、記事に書いていこうと思う。
(あくまで私が抱いた疑問であり、私が思った答えである)
『着せ恋』の題材コスプレ
『着せ恋』の題材はなんといっても「コスプレ」である。
外務省: ポップカルチャーで日本の魅力を発信! (mofa.go.jp) のページによると日本は着物や華道,茶道,歌舞伎,武道などの伝統文化と共に、「ポップカルチャー」を推しているのだ。
そのポップカルチャーに『着せ恋』の題材となっている「コスプレ」であったり、そもそもの媒体である「漫画」といった文化が含まれている。
では財務省の「ポップカルチャー」の定義は何だ。
ポップカルチャーとは,大衆向けの文化全般のことを表しますが,現在では「訴求力が高く,等身大の現代日本を伝えるもの」という意味でも使われます。
以上の様に定義されている。
「訴求力」って何だ。
我らがコトバンクさんで調べた。
①訴えて欲求すること。
②広告や宣伝を通じて、消費者の欲求に働きかけること。
つまり、等身大の日本を伝えた上で、「買いたい」と思わせるまでがワンセットであるらしい。
だが、ここで「企業の戦略によって消費させられている」だとか、「日本全体で団結して海外の人にお金を落としてもらう」だとか、そんな陰謀とかはこの際どうでも良い。
私が言いたいのは、コスプレや漫画のようなポップカルチャーが「そこにお金を落としたいと思えるほどとても魅力的なコンテンツである」ということだ。
その魅力を日本の外務省が認めているのだ。
私も幼いころから漫画を読み、現在こうしてブログの記事にするぐらいには、漫画を含むポップカルチャーに魅了されてしまった人間である。
好きなことには人間いくらでも時間とお金を消費できるのだ。
そして『着せ恋』の主人公、喜多川海夢もそんな魅了された人間の一人なのだ。
ヲタクに優しいギャル
さて、ヲタク界隈では「ヲタクに優しいギャル」というコンテンツが存在する。
「ヲタクに優しいギャルなんて存在しない」なんて言葉を耳にしたこともあるだろう。
本当にそうであろうか?
『鬼滅の刃』3話 より
頭の中の鱗滝さんも言っている。
「主語がでかい」と。
結局のところ、ネット上のミームというかネタというか構文というか、そういうものは得てして過度に一般化したり、過度に二項対立で考えたりするものだ。
しかし、このような構文がなぜ構文足り得るのか。
やはり、多くの人に「訴える力」があるのだろう。
誰しも自分の趣味に理解を示してくれる良き理解者が欲しいのだ。
『その着せ替え人形は恋をする』2話 より
そして何を隠そう喜多川海夢はヲタク文化に理解があるどころか、ヲタク本人なのだ。そのルックスとはギャップがありすぎる単語が口から出るのも本作ではお馴染みである。
つまるところ喜多川海夢は全ヲタクの願望なのだ。
ヲタク趣味を理解してくれる超良い奴。
我らが夢なのだ。
喜多川海夢の「可愛さ」
しかし、それでは自分に優しい奴なら誰でもええんか、という疑問が浮かび上がる。
先程の「ヲタクに優しいギャル」理論は喜多川海夢の可愛さの一部ではあるものの、それで全てを説明はできないだろう。
では、可愛いとは何か。
顔が良い。スタイルが良い。
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— TVアニメ『その着せ替え人形は恋をする』 (@kisekoi_anime) 2022年2月5日
ご視聴ありがとうございました♡.。.:*・゚
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TVアニメ「その着せ替え人形は恋をする」
第5話をご覧頂いた皆さま、ありがとうございました🙏✨
来週の第6話『マ!?』もぜひご覧ください💕
🧵----第6話STORY----✂https://t.co/18Dzr0gWb6#着せ恋 pic.twitter.com/3zWJlLcR0N
確かにアニメの作画は神だ。
全ての表情が素晴らしい。
では、外見が良ければ「可愛い」なのだろうか?
それも少し違う気がする。
「顔が~」とか「スタイルが~」とかは結局可愛いの要素だ。
表情が良い。それも同上だ。
『その着せ替え人形は恋をする』14話 より
困った時のコトバンクだ。
①小さいもの、弱いものなどに心引かれる気持ちをいだくさま
②他と比べて小さいさま
③無邪気で、憎めない。すれてなく、子供っぽい
④かわいそうだ。ふびんである。
以上の定義なら、①②④は違うので③に当てはまるのだろう。
子供らしさ。よく言えば純粋。
そんな喜多川海夢の「等身大」な姿が何よりの「可愛さ」であり、多くの人が魅了されるポイントだと私は思うのだ。
好きなキャラクターに少しでも近づきたいという気持ち。
コスプレを一から勉強して挑戦しようという気持ち。
キャラのイメージは崩したくなく、少しでも良いコスプレをしたいという気持ち。
そして、五条への純粋な恋心。
そのどれもが「好き」という気持ちを原動力に、正面から純粋に挑戦するその「等身大」の姿に魅了されてしまうのだろう。
ただ、ヲタク趣味を理解しているだけではない。
ただ、顔が良いだけではない。
等身大の姿とその挑戦から得られる最高の喜び。
色々失敗するかもしれない。難しいことがあるかもしれない。
でも、だからこそ、自分でやったからこその喜び、成功したときの喜びは大きい。
そのような「本気の気持ち」が表情に乗るからこそ、喜多川海夢は「可愛い」のだろう。
『その着せ替え人形は恋をする』12話 より
実はまだまだある
本来であればここからも様々な喜多川海夢の可愛さを証明していくところであるが、現在2022年2月6日現在アニメは5話まで放送されている。五条への恋心とそれによるギャップだとか、あれやこれや話すべき点はあるが、過度のネタバレを避けるためにもここれへんで筆を置く。
少しでも『その着せ替え人形は恋をする』、そして喜多川海夢の魅力について共感が得られたなら幸いである。