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【感想と考察】『【推しの子】』70話「火」【漫画】

 2022年2月3日発売の「ヤングジャンプNo.10」で『【推しの子】』の最新70話「火」が掲載され、更新されています。

 前回の感想記事はこちらから。

 矛盾点とミスリードについて解説した考察記事も更新してます。

isoisogingin.hatenablog.com

isoisogingin.hatenablog.com

 

 以前『【推しの子】』の今後の展開について割と本気で考察した記事を書いていますので、今後の展開まで予想したい方は以下の記事をチェックしてください。また、この記事で書いてある考察などを前提にこの記事のように各週の感想記事も作成しています。

isoisogingin.hatenablog.com

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70話「火」感想と考察

テコ入れ

 テコ入れとしてMV作成、それに伴って宮崎に行くことが決定した面々。

 しかし、ここで疑問が思い浮かぶのだ。

 MVって、音楽は?

 

 『B小町』はかつての楽曲をカバーする形式で活動している。

 だから、テコ入れである。

 

 新『B小町』の名前から「新」を消すため。

 自分たちが『B小町』となるためには、オリジナルの何かが必要であろう。

 

 要はオリジナル楽曲を作るのだ。

 そこで出来るマネージャー兼社長のミヤコさんの出番である。

 かつて『B小町』の楽曲を手掛けていたアーティストのヒムラさんに楽曲の製作依頼を出している様なのだ。しかし、どこの世界でも大御所ほどルーズな部分があるものであり、既に締め切りは過ぎている様なのだ。

 

 でも、アイドルの寿命は長くない。

 「寿命」の長さをよく理解しているからこそ、ルビーは妥協しない。

 

 アイに憧れ、焦がれ、諦めた。

 ルビーにとっての「火」は2度目の生を受けたときから燃え盛り、その炎は絶え間なく煌々と輝いている。

 その輝きこそが、周囲を魅了するのだろう。


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『【推しの子】』7話 より

 

 誰しも「生」には上限がある。

 永遠に生きる人なんて存在しないし、その限界は次の瞬間に訪れるかもしれない。

 

 だからこそ、ルビーは常に全力だ。

 全力で駄々をこねるのだ。


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『【推しの子】』70話 より

 

 何かに慣れて、適応することを「大人」とするのなら、

 常に全力で、後先を考えず、自分の憧れに突っ込んでいくのは「子ども」かもしれない。

 多くの人は「子ども」だと揶揄するかも。

 だったら、物事を成し遂げるためには「大人」の時間で考えていてはいけない。


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『【推しの子】』70話 より

 

 重曹ちゃんの気持ちが急に変わるかもしれない。

 MEMは30歳になってしまうかもしれない。(子どもの何気ない急所への一撃)


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『【推しの子】』70話 より

 

 ルビーというキャラクターの良さがこれでもかっ、と描写された隠れた神回だ。

 展開は進んでないが、個人的には満足する部分があった。

 

クリエイターの「火」

 モノを作るクリエイター、特にエンターテイメントの業界におけるクリエイターにとってモチベーションは重要である。

 世の中、「ほらおもろいだろ(笑)」って出したもので大爆笑流行間違いなしとなるほど甘くはない。

 心の奥底にある、「皆聴いてくれ」「皆見てくれ」という強い感情が無ければ結果はついてこないのだ。

 その感情を伴わない作品は、それが透けて見える。


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『【推しの子】』70話 より

 

 私自身もブログを毎週書いているある種クリエイターと言えるかもしれないが、やはり心の底から誰かに何かを伝える記事と惰性で書く記事には差があるのだろう。

 

 エンターテイメントは強制されてはいけない。

 最も自由に得られるからこそのエンターテイメント。

 

 だからそれを創るクリエイターも誰に強制されるでもない本人の自由意思による感情を伴うものでなければいけない。

 

 ルビーが送った動画はルビーが喋るだけの何気ない動画だ。

 しかし、楽しみにして待っている「顔」を見ただけで、そこには漠然としたものから明確な感情が浮かびあがり、モノづくりへのモチベーションとなるのだ。

 

アクア(光)

 さて、二言目には「復讐」であった闇落ち系主人公のアクア。

 しかし、姫川との会話を経て復讐の意義を失った。

 

 そんな彼は重曹ちゃんからしても「雰囲気変わった?」と言われるほどクリーンな存在に。アクアから闇を取ったら、それはもう只の顔の良い好青年なのだ。


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『【推しの子】』70話 より

 

今週の重曹ちゃん

 ここの発言大事である。

 「そういうの『も』良いと思うわよ!」

 その台詞。

 アクア本人に対して「普段の闇っぽいのも良い」と言っているようなものだ。

 全人類重曹ちゃんが言った「"も"」を忘れるなよ?

 

 もはや、告白したも同然。

 本人に向かって「闇アクアも光アクアも好き!」と言っているようなものだ。


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『【推しの子】』70話 より