2022年6月30日発売の「ヤングジャンプNo.31」で『【推しの子】』の最新86話「AD」が掲載され、更新されています。
前回の感想記事などはこちらから。
以前から公言していますが、私は重曹推しです。
記事の内容やそれに含まれる感想もだいぶ重曹寄りになることはご容赦ください。
それについて、ちょうど一年ほど前ですが、『【推しの子】』の今後の展開について割と本気で考察した記事を書いていますので、今後の展開まで予想したい方は以下の記事をチェックしてください。この記事で書いてある考察などを前提にこの記事のように各週の感想記事も作成しています。
86話「AD」感想と考察
テレビ業界の真実
さて、アクアとルビーの芸能界での躍進が描かれる一方で、出番のない重曹。
当然の如く今回も重曹の出番がないことを冒頭で断っておく。
今話は前回最後にルビーが敢えて優しい態度を取ったADの話に移る。
つまるところ今回も大きな展開と大きな展開の間の繋ぎの回である。
ADの悩みはただ一つ。
最近ルビーが媚びてくること。
椅子の上で寝る、ということが前時代的な印象だとしても、恐らくテレビ業界の本質は変わらない。むしろ悪い方向に変わっている可能性さえある。
その事実がAD吉住視点で語られる。
インターネットとスマホの普及によるテレビ視聴率の低下と、それに伴った予算の低下、現場の労働の激化だ。
実際、この程度の変化であればインターネット越しに調べられるような事実からでも察することができる。で、あるならば、テレビ業界の闇というのは漫画じゃ語れないほどに深いものなのかもしれない。
『【推しの子】』86話 より
ディレクターの無茶ぶり
そんな闇深いテレビ業界の下っ端であるAD吉住に課せられたのは、コスプレイヤーの取材である。ディレクターはネット番組の特性を生かして際どいラインのコスプレイヤーを集めるようにADに命令する。
ルビーがアクアに聞いたところによると、ディレクターの漆原はそういうアレコレで有名らしい。アクアとしてはルビーが芸能界に関心を持ったという事実の方が驚きに値する。
『【推しの子】』86話 より
私はこのマスコミ業界の「ネタ」という文化が正直苦手だ。
興味関心も無ければ、好きでもない。
ただ、周りが面白がるからという理由で取材する。
Twitterのリプ欄等でも度々現れるニュース番組の取材班のように群がる。
その性質が苦手だ。
『【推しの子】』86話 より
しかし、上司の言葉は神の言葉。
『東ブレ』のコスプレイヤー(際どい)の取材許可に難航したAD吉住は、ルビーに縋るのである。
半年ROMれ定期
さて先程、マスコミが「ネタ」にする文化が苦手だと話した。
古よりとある業界では「半年ROMれ」という言葉がある。
つまるところ自分の知らないところに行くときは、周りの様子を窺って、それに合わせ、リスペクトを持って行動すべきなのだ。「郷に入っては郷に従え」という諺があるように、現実世界では多くの人がしていることである。
それがネット世界で、そのラインを軽々と超えることができるようになったために、知らない領域なのに土足で踏み入って、踏み荒らす人が多いのだ。
その典型にマスコミ取材があるんだなぁという話。
今週の重曹ちゃん
B小町編に戻るまで、重曹ちゃんもMEMも登場し無さそうで、うっすい感想しか書くことなくて困るが。