葉のブログ

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【感想と考察】『【推しの子】』68話「解放」【漫画】

 前回、衝撃の真実が明かされ休載挟んで2週間。

 2022年1月20日発売の「ヤングジャンプNo.08特大号」で『【推しの子】』の最新68話「解放」が掲載され、更新されています。

 前回の感想記事はこちらから。

isoisogingin.hatenablog.com

 

 

 以前『【推しの子】』の今後の展開について割と本気で考察した記事を書いていますので、今後の展開まで予想したい方は以下の記事をチェックしてください。また、この記事で書いてある考察などを前提にこの記事のように各週の感想記事も作成しています。

isoisogingin.hatenablog.com

 

 68話に隠されたミスリード、語らせていただきます。

 

68話「解放」感想と考察

アクアと姫川の父親

 さて、遺伝子上近い存在であることが客観的に示唆されたアクアと姫川。

 姫川の家で語られる真実はアクアにとっては気が抜けてしまうようなものだった。

 

 姫川の母、姫川愛梨と父親と思われる上原清十郎は心中し既に亡くなっている。

 つまり上原清十郎はアイと不倫関係にあり、その子供がアクアとルビーである。

 

 人間だれしも父親から半分、母親から半分DNAを継ぐ。

 半身に同じ血が流れる姫川とアクアが芸能界で役者として対峙する。

 その奇妙な縁の真実はあまりにも呆気ないものであった。


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『【推しの子】』68話 より

 

アクアと重曹ちゃんとあかね

 やはり客観的に見ればアクアが重曹ちゃんとあかねをたぶらかしている状態なのだ。

 当の本人は出生の真実を知った後、朝帰りのような形となった。

 

 アクアはパジャマ姿で出迎えるルビーに姫川を今度紹介すると告げるも上の空状態である。ちなみにこのルビーマジでレべチで可愛い。


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『【推しの子】』68話 より

 

 ルビー同様重曹ちゃんもあかねもアクアを心配していたようで、重曹ちゃんは電話、あかねはSNSでアクアの安否を尋ねる訳だ。

 

 やっぱり、黒川あかねと何かあったかを心配する重曹ちゃんに対して、お酒を飲んでいないかを尋ねるあかねをみるとどうしても重曹ちゃんの方がアクアに対する惚れ方がしっくり来るのだが、これはもう重曹推しの宿命かもしれない。

 

 ここでアクアは悩むわけである。

 

 今まで常に心に抱いてきた「復讐心」。

 それを向ける先が無くなった今、普通の男として、普通に自由に、普通に恋愛して、普通に生きて、普通に幸せになって良いのか、と。

 勿論、これは誰が強制した訳でもない、アクア自身の問題なのだ。

 同じように転生して、同じようにアイを推して、同じようにアイの死に直面したものの、ルビーはアクアとは光と影の様に堂々と自由に生きている。

 

 そして舞台は幕を閉じ、スポットはルビーら『B小町』へと移るのだ。

 

いやいや真実はそんなわけないやろって話

 さて、今話を読んだ皆様は本気で「復讐の相手」が居なくなったと思っているのだろうか?

 

 不倫していた男が、アイの出産に携わるはずだったゴローを〇す?

 不倫していた男が、自身との子どもを育てていたアイを〇す?

 そしてその男が不倫相手のルビーを〇した後、妻と共に心中する?

 

 勿論、全くないかと言われれば、そうではないかもしれない。

 破滅願望のあるクズ男が不倫して子ども作って死んだ話。

 でも、そんな真実面白くないでしょう。

 

(本来はここにアイを〇した犯人と上原清十郎の顔を載せていたのですが、ご指摘通り、アイの殺人事件時点で上原は故人のため削除しました)

 

 だから、今回の話には恐らく、一つミスリードが隠されている

 

 姫川とアクアの父親が同じ。これは信じよう。

 DNA鑑定が99%である以上、残りの1%からその結果を疑うことも出来るが、今回の仮説ではそのまま結果を素直に信じることとしよう。姫川とアクアの父親は同じなのだ。

 

 では、姫川の父親は本当に上原清十郎なのだろうか?

 アクアと姫川は客観的に父親が同じであると証明されたとして、

 姫川と上原清十郎が遺伝子的に親子関係にあったというのはまだ証明されていない。

 

 姫川愛梨と他の男の間に生まれたのが姫川大輝。

 それを姫川愛梨と上原清十郎が夫婦として育てる。

 その謎の男とアイの間に生まれたのがルビーとアクア。

 

 そう考えるなら、アクアと姫川の本当の(遺伝子上の)父親はまだ生きていると考えられるのだ。それならばアクアの復讐相手はまだ生きているという仮説が立てられる。

 

 だって、このままでは、私の記事の前提となる、『【推しの子】』のエンディングはアイの真実を暴露するような映画をアクアたちが作る、というその前提のアクションが為されないのだ。

isoisogingin.hatenablog.com

 

 このままアイが不倫してて子どもを産みました。

 それがアクアとルビーです。

 そんな映画をわざわざ五反田監督が作ろうとするか?

 重曹ちゃんが協力するか?

 ルビー含め色々な人がインタビューを受けたあの未来軸の話はこの作品において無視することはできない。


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『【推しの子】』5話 より

 

 未来軸でアクア含む関係者が一丸となってアイに関係すると思われる映画を作っていること、その未来時点でアクアが「演じることは復讐」と言っているように復讐が続いていること、これらから得られる答えは一つだ。

 だから、今話を受けて私が思うのは、「アクアも姫川も同じ父親であるものの、それは上原清十郎ではなく、何かしらの闇を持った男はまだ生きている」である。

 

 といった記事を書いていたのですが、マジのご助言いただいたので、それも書いておこうと思う。

 アイの死はちょうど20歳の時。

 16歳の時にアクアたちを産んでいるはずなのでアクアたちが3.4歳の時の事件だ。

 アクアが16歳(今話では姫川が17歳と言っているが勘違い?)であるなら、それから経過した年数は12.13年。

 

 一方今話で上原清十郎の心中は姫川が5歳の時とされています。

 姫川は20歳になったばかりなので、15年前の事件であると分かります。

 

 そうすると、アイの殺人事件があった時には上原は既に故人であり、どう足掻いてもアイの殺人の幇助はできません。なのでアクアの復讐相手が消えていないことが確定しました。

 

 このコメントをくれた、AKOmaruさんに多大なる感謝を。

今週の重曹ちゃん

 朝になって、電話をかけて何もなかったことを確認する重曹ちゃんはもはや正妻なのよ。しかも、「このバカ! おやすみ!!」という挨拶から、アクアが朝帰ってくるまで重曹ちゃんも寝ていないことが窺える。尊みが深い。


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『【推しの子】』68話 より