2021年3月9日にマンガクロス | 秋田書店の新作漫画が無料で読める！ (mangacross.jp)で『僕の心のヤバイやつ』最新66話が更新されたので感想と考察を書いていこうと思います。
前回の記事はこちらから読めます。
最新４巻が２月に発売されているのでこちらも要チェックです。
Karte.66「僕は投げられた」感想と考察
唐突な柔道回
前回までの思春期の変化をテーマにした物語とは打って変わって、予告通り突然の柔道回が来ました。私が中学生の頃も柔道とダンスの選択が体育でありましたが、男子は柔道、女子はダンスと強制的に決められていたので、こういう選択のシーンを見ると時代の変化と言いますか、多様化が進んでいることを感じます。また、男子も皆Tシャツの上に柔道着を着ていますよね。これも、生身で柔道着を着ていた身としてはその変化を感じざるを得ません。男子だって上裸を見られるのが嫌な人やその他さまざまな理由が考えられますから、いい変化なのだと思います。
しかし、そんなことは一旦置いておいて、この作品において重要なのはその時代の変化を写しているところではなく、授業の中という「日常回」が来たということです。市川と山田の絡みが図書館であったり、半ばデートのようなお出かけであったりと続いて久しぶりのような気がします。（実際がどうかは定かではない）二人の絡みはどんなシチュエーションでも嬉しいのですが、絡む友達が多い分、授業ではより賑やかな気がします。
学校の備品は大体臭い
学校の備品は、多くの人が使うこと前提です。理科の備品など清潔な状態を保っておく必要があるものはともかく、教科書などはボロボロですし、体育の用具などは使い古され年季を感じることでしょう。私も体育の授業でサッカーのゴールキーパーのグローブなどは絶対に着けたくありませんでした。
そして、それは柔道着でも同様です。なんか臭い気がする、というのは大体「気がする」ではないというのがこの世の理なのです。「ちょっと嗅いでみてよ」なんてノリは男女問わず世界問わず万国共通のものであり、その波に乗って犠牲者が生まれる仕組みは変えられません。犠牲になった原さんには祈りを捧げましょう。
『僕の心のヤバイやつ』Karte.66 より
「お返し」
男女問わず柔道とダンスの選択ができるようになったことで、一つの問題が生まれます。男女で組むのは有りか、という問題です。本来であれば「無し」なのは当然の流れなのですが、山田は身体が大きい分女子同士で組むことが難しいようにも感じます。一方で市川が二人一組を見つけられないことは当然の流れ。
あぶれた二人は最初は足でちょっかいを掛け合いますが。そのうち二人で構え合います。しかし、柔道着が臭いことを気にしている山田は組み合いに消極的になります。道着が臭いから嗅がれたくないという山田の想いとは反対に、臭いから他の奴と組みたくないという解釈をした市川は、逃げ腰の山田を壁まで追い詰める形になります。
これは、壁ドン？？？
『僕の心のヤバイやつ』karte.66 より
それに対抗して、「お返し」と山田は市川に対して狩り技を決めるのでした。これは山田に簡単に技を決められた市川も少しショックでしょう。
それにしても、今度は床ドン？？？
クラスバレしているか
授業後に教室へ戻る組み合わが市川、山田に加えて原さんと性癖マシマシの神崎くんであった。そして遂にあの鈍感そうな神崎くんですら、市川と山田が一緒にいるという事実に気が付いてしまうのです。しかし、神崎くんは性癖マシマシの男ですから、「臭いのがいい」と変な勘違いをしてしまいます。
『僕の心のヤバイやつ』karte.66 より
ここで重要なのはこのエンディングではなく、神崎くんが「二人が一緒にいる」という印象を持っているということです。以前に関根さん（ビッチギャル）が「市川が山田を好きなことを分かりやすい」という発言をしていました。つまり、クラスバレしているのではないか、ということです。もしかしたら、クラスの中で「市川と山田は両想い」というような認識が共通していることすら考えられます。
このクラスメイトの「気づき」が今後さらに二人の関係に影響していくか、どのように影響していくか、楽しみですね。
今週の山田と市川
授業中にいちゃつくな！！！！！
ありがとう、って感じです。てぇてぇ。
『僕の心のヤバイやつ』Karte.66 より
